インターネットミュージアム
美術館・博物館・イベント・展覧会 インターネットミュージアム
  インターネットミュージアム  >  エリアレポート  >  大阪市立自然史博物館「瀬戸内海の自然を楽しむ −生き物のにぎわいとその恵み−」

大阪市立自然史博物館「瀬戸内海の自然を楽しむ −生き物のにぎわいとその恵み−」

撮影・文 [エリアレポーター]胤森由梨 / 2017年7月14日
瀬戸内海の豊かな暮らし

瀬戸内海、実は世界の中でもとても珍しい海。

周囲をほとんど陸地に囲まれた海域(閉鎖性海域)の多くは外洋からの海水の出入り口が一つであるのに対して、瀬戸内海はその入り口がなんと3つ。
こうした特殊な環境に加え、700を超える島々と複雑な海底地形によって、多様な生物が生息し、人間は豊かな海の恵みを享受しています。

この展覧会では、瀬戸内海に住む生き物と、人間との関わりを包括的に明らかにしています。



会場に入って、まず目を引いたのがこちら。

こちらは、2015年に大阪府岬町に漂着したザトウクジラの骨格標本です。
全長なんと7m。
これでもまだ子供だそうで、成長すると10m以上になるんだとか。
瀬戸内海には、スナメリというイルカに似た鯨が生息していますが、たまにこうした大型の鯨やイルカが迷い込んでくるそうです。

瀬戸内海の自然環境として興味深かったのは干潟です。
干潟にはいろんなハゼが生息していますが、それらの多くは自分の家を持たず、なんと甲殻類の巣穴を自分の住処にしています。
学芸員の話によると、ハゼと甲殻類は共存共栄の関係ではなく、ハゼしか利益を得ていないんだとか。
また、面白いことに、ハゼは甲殻類の家だったらどこでもいい、というわけではなく、好みの底質や地盤の高さ、塩分などの環境要素に基づいて住処とする場所を決めているそうです。



例えばこのツマグロスジハゼは



テッポウエビの巣穴を好んで居候するそうです。



こちらは干潟に住む生き物を紹介するコーナーの展示風景です。
少し低めの展示ケースには、多種多様な生き物が展示されています。

水中生物だけではありません。



瀬戸内海にはこんなにたくさんの種類のカモが生息しているってご存知でしたか?
私はこの中でおそらく2種類しか見たことがないと思います。
自分が見たことがあるカモがどの辺の地域に多く生息しているのかを見ると、楽しいかもしれません。



こちらは日本の漁業を紹介するコーナーです。
瀬戸内海は温暖で波も穏やかであるため、昔から様々な漁業が行われてきました。
これは、定置網漁を模したコーナーです。
定置網漁は、生き物が障害物に沿って移動する習性を利用し、魚を誘い込む仕掛けです。



こちらは、「衆鱗手鑑(しゅうりんてかがみ)」です。
この絵図は、18世紀中頃に高松藩主松平頼恭が作らせたもので、幕府へと献上したことが知られています。
実物の魚と比較すると、実物と見紛うほどに、細かいところまで丹念に描きこまれています。

この展覧会には他にも、こんな面白い展示品がありました。



なんとこちら、およそ60年前の小学生の自由研究。
60年前の自由研究がこれほど綺麗に現存している、というのも驚きですが、今では、これが瀬戸内海の生き物の生態系を知る上での重要な証言になっています。

お子さんの自由研究がもしかしたら、未来の研究に大きな役割を果たすかもしれません。
もうすぐ夏休み、自由研究のヒント探しに博物館へお出かけしてみてはいかがでしょうか。

最後に体験コーナーをご紹介します。



こちらは、貝屋さんごっこが出来る、ハンズオンコーナーです。
見慣れた貝から、普段触ることのないような貝までたくさんあります。

大人も子供も、見て、触って楽しめます。
是非会場でご体感ください。

会場大阪市立自然史博物館
開催期間2017年7月15日(土)~10月15日(日)
休館日月曜日(ただし、月曜日が休日の場合は翌平日休館) ※8月14日(月)は開館
開館時間9:30~17:00
所在地大阪府大阪市東住吉区長居公園1-23
06-6697-6221
HP : http://www.mus-nh.city.osaka.jp/tokuten/2017setonaikai/
料金大人 500円、高校生・大学生 300円
展覧会詳細へ 「瀬戸内海の自然を楽しむ −生き物のにぎわいとその恵み−」詳細情報
エリアレポーターのご紹介
胤森由梨 胤森由梨
美術が大好きなアートライターです。美術鑑賞に関わる仕事を広げていきたいと思っています。現在、instagram「tanemo0417」「artgram1001」でもアート情報を発信中です!

エリアレポーター募集中!
あなたの目線でミュージアムや展覧会をレポートしてみませんか?

取材レポート
根津美術館「鏨の華 ―光村コレクションの刀装具―」
鏨(たがね)の華
国立歴史民俗博物館「「1968年」-無数の問いの噴出の時代-」
「1968年」展
太田記念美術館「没後150年記念 菊川英山」
菊川英山
上野の森美術館「怖い絵」展
「怖い絵」展
三井記念美術館「驚異の超絶技巧! -明治工芸から現代アートへ-」
驚異の超絶技巧!
京都国立博物館「開館120周年記念 特別展覧会 国宝」
「国宝」展
三菱一号館美術館「パリ❤グラフィック ─ ロートレックとアートになった版画・ポスター展」
パリ・グラフィック
パナソニック 汐留ミュージアム「表現への情熱 カンディンスキー、ルオーと色の冒険者たち」
表現への情熱
東京国立博物館「興福寺中金堂再建記念特別展「運慶」」
「運慶」展
エリアレポーター Bunkamuraザ・ミュージアム「オットー・ネーベル展」
[エリアレポーター]
オットー・ネーベル
千葉市美術館「没後70年 北野恒富展」
北野恒富
エリアレポーター 国立西洋美術館「北斎とジャポニスム HOKUSAIが西洋に与えた衝撃」
[エリアレポーター]
北斎とジャポニスム
エリアレポーター 大阪歴史博物館「世界に誇る大阪の遺産 -文楽と朝鮮通信使-」
[エリアレポーター]
文楽と朝鮮通信使
エリアレポーター 京都国立博物館 開館120周年記念 特別展覧会「国宝」
[エリアレポーター]
「国宝」
エリアレポーター 静嘉堂文庫美術館「あこがれの明清絵画 ~日本が愛した中国絵画の名品たち~」
[エリアレポーター]
あこがれの明清絵画
ミュージアグッズのオンラインショップ ミュコレ
2018年の展覧会予定(東京近郊・大阪近郊) 博物館・美術館の情報
2017年の展覧会予定(東京近郊・大阪近郊) 博物館・美術館の情報
皇室がご覧になった展覧会 博物館・美術館の情報
テレビでミュージアム 博物館・美術館の情報
エリアレポート(読者による取材記事) 博物館・美術館の情報
ニュース
一覧
東日本大震災・ミュージアム関連情報サイト MUSEUM ACTION
イベント検索ランキング
鏨の華 ― 光村コレクションの刀装具 ― 皇室の彩(いろどり) 百年前の文化プロジェクト 特別展 驚異の超絶技巧! -明治工芸から現代アートへ- 書の流儀Ⅱ ―美の継承と創意
開館120周年記念 特別展覧会 国宝 古代アンデス文明展 企画展「神道の形成と古代祭祀」 新海誠展 「ほしのこえ」から「君の名は。」まで
博物館・美術館検索
人気の展覧会 ブログパーツ 「人気の展覧会」ブログパーツ
アクセス数が多い展覧会を地域別にご紹介、ご自由にどうぞ。
ミュージアムキャラクターアワード2016 ミュージアムキャラクターアワード
2017 結果発表
ミュージアム干支コレクションアワード 干支コレクションアワード「鶏」
結果発表!!
パートナーサイト 関連リンク集

             

博物館、美術館、展覧会の情報登録
博物館、美術館、展覧会に最適。広告のお問い合わせ
インターネットミュージアムへのお問い合わせ

Copyright(C)1996-2017 Internet Museum Office. All Rights Reserved.
ミュージアム・博物館・美術館の情報サイト[インターネットミュージアム]は、丹青グループが運営しています
協力/ (株)丹青研究所 、編集・制作/ (株)丹青社