インターネットミュージアム
美術館・博物館・イベント・展覧会 インターネットミュージアム
  インターネットミュージアム  >  エリアレポート  >  MIHO MUSEUM「雪村-奇想の誕生」

MIHO MUSEUM「雪村-奇想の誕生」

撮影・文 [エリアレポーター]胤森由梨 / 2017年7月31日
認知度低めだけど実はすごい!大画家、雪村の展覧会、堂々開演。

時は戦国時代。雪村周継は北関東・常陸国部垂の守護大名、佐竹氏一族の子として生まれました。
一説には、雪村は家を継ぐべき立場にありましたが、側室の子供を寵愛する父親に嫌われて家を出され、禅寺に入ったと言われています。
有名な僧侶の幼少時代を紐解いてみると、あの一休さんは実は天皇の皇子であったり、雪舟は岡山の豪族の子供であったりと、裕福な生い立ちの人物が僧侶となるのは珍しいことではありません。
雪村は十代から佐竹氏の菩提寺の正宗寺で修行を積み、多くの絵画に接し、貪欲に技術を習得したと考えられます。
生没年は未だ不明で謎の多い画家ですが、尾形光琳をはじめ、雪村のファンは多く、光琳に至っては作品を模写するだけに収まらず、雪村が使ったと言われる石印まで所有していました。

MIHO MUSEUMで開催される本展は過去最大規模の回顧展。
大芸術家達を惹きつけてやまない、雪村の魅力を探ってみませんか?



こちらは雪村《呂洞賓図(りょどうひんず)》(16世紀)、大和文華館蔵(展示:8/20に終了)。
描かれているのは、呂洞賓という中国の仙人。

中国では、呂洞賓といえば、瓢箪(ひょうたん)を持ち、背中に剣を帯びた図像が一般的ですが、雪村は手に水瓶を持たせ、そこからにょろにょろと子龍を昇らせ、天空雨の龍と対峙させる、という独創的なユーモアあふれた呂洞賓を描いています。

強風が吹きつける中、呂洞賓は龍の頭上に立ち、かーっと目を見開いて、天空の龍を捉えています。
ものすごい迫力に圧倒されます。



こちらは、雪村《蝦蟇鉄拐図(がまてっかいず)(16世紀)、東京国立博物館蔵(展示:8/13に終了)。

右に描かれているのは、自分の魂を飛ばす李鉄拐(りてっかい)。
李鉄拐は自身の魂を飛ばして(幽体離脱?)出かけている際中、弟子が誤って彼の体を燃やしてしまったために、自らの体に戻ることができず、やむなく近くにあった死骸に乗り移ったと言われています。彼は中国を代表する八仙のひとりです。
この瞬間はまさに自らの魂を飛ばし、幽体離脱しているところ。
口からピューっと出たその先には、彼の小さな分身がいます。



こちらは雪村《猿猴図》(16世紀)、茨城県立歴史館蔵(展示:8/20に終了)。
右の作品、柔らかそうな毛に覆われた可愛いサルたちが何かを取ろうと川に手を伸ばしています。
左の作品では、ブドウに手を伸ばすサルと、そこから落ちるであろうブドウを狙っているサルが描かれています。
何とも微笑ましい光景ですね。

次に展覧会風景をご紹介します。



右に見える六曲一双の屏風は雪村《鷹山水図屏風》(16世紀)、東京国立博物館蔵(展示:8/6に終了)。
作品の中には、鷹の襲撃から逃れるようにウサギが隠れています。



こちらのコーナーは、雪村に私淑していた、尾形光琳をはじめ、酒井抱一の作品も展示されています。

大画家たちを魅了してやまなかった雪村の作品の魅力を是非会場でご体感ください。


会場MIHO MUSEUM
開催期間2017年8月1日(火)~9月3日(日)
休館日月曜日
開館時間10:00 ~17:00(入場は16:00まで)
所在地滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300
0748-82-3411(MIHO MUSEUM)
HP : http://miho.jp/
料金一般 1,100円、大高生 800円、小中学生 300円
展覧会詳細へ 「雪村-奇想の誕生」詳細情報
エリアレポーターのご紹介
胤森由梨 胤森由梨
美術が大好きなアートライターです。美術鑑賞に関わる仕事を広げていきたいと思っています。現在、instagram「tanemo0417」「artgram1001」でもアート情報を発信中です!

エリアレポーター募集中!
あなたの目線でミュージアムや展覧会をレポートしてみませんか?

取材レポート
サントリー美術館「寛永の雅 江戸の宮廷文化と遠州・仁清・探幽」
寛永の雅
太田記念美術館「明治維新150年 幕末・明治 ― 激動する浮世絵」
幕末・明治の浮世絵
パナソニック 汐留ミュージアム「ヘレンド展 ― 皇妃エリザベートが愛したハンガリーの名窯」
ヘレンド展
東京国立博物館 表慶館「アラビアの道-サウジアラビア王国の至宝」
アラビアの道
千葉市美術館「小沢剛 不完全 ー パラレルな美術史」
小沢剛
Bunkamura ザ・ミュージアム「神聖ローマ帝国皇帝 ルドルフ2世の驚異の世界展」
ルドルフ2世の…
東京国立博物館「仁和寺と御室派のみほとけ ― 天平と真言密教の名宝 ―」
仁和寺と御室派
横浜美術館「石内 都 肌理と写真」
石内 都
世田谷美術館「ボストン美術館 パリジェンヌ展 時代を映す女性たち」
パリジェンヌ展
国立新美術館「20th DOMANI・明日展」
DOMANI・明日展
「静岡県富士山世界遺産センター」がオープン
静岡県富士山世界遺産センター
日本科学未来館「MOVE 生きものになれる展 -動く図鑑の世界にとびこもう!-」
MOVE なれる展
エリアレポーター パナソニック 汐留ミュージアム「ヘレンド展 ― 皇妃エリザベートが愛したハンガリーの名窯」
[エリアレポーター]
ヘレンド展
エリアレポーター 京都国立近代美術館「ゴッホ展 巡りゆく日本の夢」
[エリアレポーター]
ゴッホ展
エリアレポーター 国立国際美術館 開館40周年記念展「トラベラー:まだ見ぬ地を踏むために」
[エリアレポーター]
トラベラー
エリアレポーター 神戸ファッション美術館「芳年 躍動の瞬間と永遠の美」
[エリアレポーター]
芳年
エリアレポーター 大阪市立東洋陶磁美術館「唐代胡人俑 ― シルクロードを駆けた夢」
[エリアレポーター]
唐代胡人俑
エリアレポーター 国立科学博物館「南方熊楠」
[エリアレポーター]
南方熊楠
ミュージアグッズのオンラインショップ ミュコレ
2018年の展覧会予定(東京近郊・大阪近郊) 博物館・美術館の情報
皇室がご覧になった展覧会 博物館・美術館の情報
テレビでミュージアム 博物館・美術館の情報
エリアレポート(読者による取材記事) 博物館・美術館の情報
ニュース
一覧
東日本大震災・ミュージアム関連情報サイト MUSEUM ACTION
イベント検索ランキング
特別展 運慶 アラビアの道-サウジアラビア王国の至宝 色絵 Japan CUTE !  ルーヴル美術館展 肖像芸術―人は人をどう表現してきたか
仁和寺と御室派のみほとけ ― 天平と真言密教の名宝 ― ブリューゲル展 画家一族 150年の系譜 歌川国貞展 ~錦絵に見る江戸の粋な仲間たち~ 至上の印象派展 ビュールレ・コレクション
博物館・美術館検索
ミュージアム干支コレクションアワード 干支コレクションアワード「犬」
グランプリは 大和文華館 でした
人気の展覧会 ブログパーツ アクセス数が多い展覧会を地域別にご紹介、ご自由にどうぞ。
ミュージアムキャラクターアワード2017 ミュージアムキャラクターアワード
2017 結果発表
刀剣乱舞(とうらぶ)に登場する刀たち 「刀剣乱舞-ONLINE-」に実装された刀、IM取材分をまとめました。
パートナーサイト 関連リンク集

             

博物館、美術館、展覧会の情報登録
博物館、美術館、展覧会に最適。広告のお問い合わせ
インターネットミュージアムへのお問い合わせ

Copyright(C)1996-2018 Internet Museum Office. All Rights Reserved.
ミュージアム・博物館・美術館の情報サイト[インターネットミュージアム]は、丹青グループが運営しています
協力/ (株)丹青研究所 、編集・制作/ (株)丹青社