『科学忍者隊ガッチャマン』や『タイムボカンシリーズ ヤッターマン』、そして『機動戦士ガンダム』・・・。誰もが一度はテレビで見て、そして関連する玩具や模型を買ったり遊んだりした記憶があると思います。その日本アニメーション史上、数々のロボットデザインを手がけたのが、日本初、いや銀河系初のメカニックデザイナー大河原邦男氏です。1972年に『科学忍者隊ガッチャマン』でメカニックデザイン専任スタッフとしてデビューを果たすと、1976年の『ゴワッパー5 ゴーダム』で劇中全てのメカニックデザインを描き上げ、その後も『タイムボカンシリーズ』や『無敵鋼人ダイターン3』など、数多くのヒット作を手がけるようになります。
その中で大河原氏の名前を日本全国に知らしめたのが、1979年に放映された『機動戦士ガンダム』でした。テレビ放映終了後の1981年から1982年にかけて上映された劇場版『機動戦士ガンダム』三部作の大ヒットもあり、その人気は不動のものとなります。大河原氏が手がけた数あるメカニックデザインの中でもガンダムシリーズは、「ファースト」とよばれる『機動戦士ガンダム』の世界観を中心として、続編や多くの派生作品が産み出されました。そして、その多くの作品に大河原氏のメカニックデザインが採用され、初代ガンダムから30年以上経った2000年代のガンダムシリーズにも、そのデザインが如何なく発揮されていることも注目されます。
本展では、ロボットアニメにおける"メカニックデザイナー"という職業を確立し、現在も第一線で活躍されている大河原邦男氏の40年以上にわたる仕事を振り返ります。大河原氏が手がけた作品のカラーイラストやアニメの設定資料など、貴重な資料とともにご紹介します。また、本展開催の為に描き下ろしたガンダムやヤッターワンなどアニメの垣根を越えた夢のコラボレーションイラストも公開(関西初公開)しますので、是非この機会に大河原デザインの真髄をご覧ください。