池大雅　西湖勝覧図屏風とイロイロ肥前磁器

日本の文人画(南画)を代表する絵師・池大雅の作品を3点展示します。 「西湖勝覧図屏風」は自ら隷書で「西湖勝覧」と題した六曲一隻の屏風。西湖をたびたび描いた大雅ですが、本図は三十代の作とされています。款記には「范寛・夏珪参合而作之」と記され、北宋時代中期の絵師・范寛と南宋時代中期の絵師・夏珪の画風を合わせて制作したとされています。「春江閑釣図」は薄墨で描かれた小さな作品。「池勤」のサインがある、二十代後半に描いた作品です。そしてもう一点は書「七言絶句」です。 1610年代からその生産が始まったとされる肥前の磁器。伊万里港から積み出されたため、伊万里または伊万里焼として国内のみならず、海外にも輸出されました。今月は、常設展示作品の他に、初期伊万里2点、古九谷様式2点、柿右衛門様式2点、平戸焼2点、そして鍋島焼5点展示します。 その他、「伊勢物語　初冠の図」、「布袋唐子図」（共に菱川師宣筆）、「白磁壺」、「青花龍文壺」（共に朝鮮時代）、「獅子狛犬 一対」（鎌倉時代）、日本の陶磁器19点（常設展示作品）、アジアの仏教彫刻8点（常設展示作品含）、岡田茂吉作品を展示します。