横浜市民ギャラリーあざみ野では「あざみ野フォト・アニュアル」と題し、毎年、写真表現の現在を切りとる企画展と横浜市所蔵カメラ・写真コレクション展を同時開催しています。本年度は、アーティストの野村浩をゲスト・キュレーターに迎え、野村の視点で選んだコレクションのカメラ・写真・関連資料と遊び心あふれる野村の作品のコラボレーション収蔵するコレクションをご紹介します。
野村はこれまで、自身の一人娘と合成技術によって写真の中にのみ存在するもう一人の娘を被写体にした「Doppelopment」シリーズ等、写真の迫真性を逆手に取り、現実と虚構の境界を曖昧にした作品を通じて、写真というメディウムの在り方を露わにして来ました。2018年には、Facebookで発表していた3コマ漫画『On Photography』をもとにしたコミック本『CAMERAer -カメラになった人々』を出版し、そこに描かれた登場人物たちの写真をめぐる様々な思考と感情は、共感と反響を呼んでいます。
本展では「CAMERAer(カメラー)」を案内役に、野村の視点で選んだコレクションのカメラ・写真・関連資料と遊び心あふれる野村の作品のコラボレーションによって、私たちが日々親しんでいる写真というメディウムの不思議さ、面白さに迫ります。
同時開催
長島有里枝展 知らない言葉の花の名前 記憶にない風景 わたしの指には読めない本
https://artazamino.jp/event/azamino-photo-20190126/
横浜は日本における写真発祥の地の一つとして、近代日本の写真映像文化の歴史に大きく貢献したと言われています。 横浜市ではこうした歴史を踏まえ、映像文化都市づくりを進めるため、 アメリカのサーマン・F・ネイラー氏が40年にわたって世界各地から収集したカメラ、写真、写真関連アクセサリー、資料及び文献のコレクション約1万件を平成5・6年度に取得しました。