石川県立大の海老原充准教授の研究で、イルカは餌のうまみを感じられないことが分かった。
海老原准教授は2011年4月、のとじま水族館(石川県七尾市)が飼育するカマイルカとバンドウイルカ計5頭のだ液を採取。甘さや苦み、塩辛さなど五つある味覚のうち、うまみに関する遺伝子を調べたところ、その結果、5頭ともうまみに関する受容体を作る遺伝子が変異しており、機能していなかった。
市販の鯨肉のDNAも解析したところ、ミンククジラやナガスクジラでも同様に遺伝子が変異していた。
海老原准教授は「哺乳類が、塩分など海水の濃い味を感じて生きるのは苦しい。環境に適応するため、進化の過程で味覚を感じる機能を失う必要があったのではないか」とみている。
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