展覧会実行委員会の委員長で、生前の藤田嗣治とも交流があった高階秀爾氏(大原美術館館長・東京大学名誉教授)
エコールド・パリの寵児のひとりで、太平洋戦争期の作戦記録画でも知られる画家・藤田嗣治(レオナール・フジタ 1886-1968)の作品100点以上を紹介する大規模な回顧展が開催される事となり、2018年3月28日(水)、都内で記者発表が行われた。
藤田は、明治半ばに東京で誕生。東京美術学校(現・東京藝術大学)で学び、26歳で初めてパリへ。1920年代には売れっ子画家となるも、第二次世界大戦中には戦線を取材し「作戦記録画」の制作に邁進。終戦後は日本を離れて1950年にフランス国籍を取得、81歳で同地で死去した。
展覧会では、ポンピドゥーセンター、パリ市立近代美術館、ベルギー王立美術館、プティ・バレ美術館、シカゴ美術館など、欧米の主要な美術館から代表作が集結。特に、藤田の代名詞といえる「乳白色の裸婦」は10点以上が一堂に会するなど、没後50年に相応しい大規模回顧展となる。構成は以下の8章。
原風景 ─ 家族と風景
はじまりのパリ ─ 第一次世界大戦をはさんで
1920年代の自画像と肖像 ─ 「時代」をまとうひとの姿
「乳白色の裸婦」の時代
1930年代・旅する画家 ─ 北米・中南米・アジア
「歴史」に直面する ─ 作戦記録画へ
戦後の20年 ─ 東京・ニューヨーク・パリ
カトリックへの道行き
「没後50年 藤田嗣治展」は東京都美術館で2018年7月31日(火)~10月8日(月・祝)に開催。観覧料(当日券)は一般 1,600円など。2,200円の早割ペアチケットは4月3日(火)~5月8日(火)に発売。東京展の後に、京都に巡回する(京都国立近代美術館:10月19日~12月16日)。
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