東京国立博物館 副館長 井上洋一氏
2020年2月27日(木)、東京・台東区 東京国立博物館で「特別展 国宝 聖林寺十一面観音 ー 三輪山信仰のみほとけ」の記者会見が開催された。
古代から日本人は、山や滝、樹木に神が宿ると言われ信仰をしてきた。国宝 聖林寺十一面観音もその一つである、奈良県桜井市の三輪山から出土したもの。
幕末の神仏分離令による廃仏毀釈の危機により、近隣に移されたものが、本展で初めて東京公開となる。
像高は209.1センチ。台座も入れると3メートルもの大きさ。台座も残っていることは非常に珍しく、こちらも一緒に展示される。
本展では、国宝 聖林寺十一面観音や国宝 地蔵菩薩立像などの仏像のほか、三輪山での出土品など約30点を紹介。
聖林寺の住職 倉本明佳氏は「これを機に奈良に興味をもってもらいたい。仏縁だと思ってご寄進いただきたい」と語った。
また、東京国立博物館 副館長 井上洋一氏は「会期中は、海外からも多くの人が集まるオリンピック期間。日本ならではの文化財に親しんで頂きながら、日本の伝統や文化、歴史、を楽しんでもらいたい」と、展覧会をPR。
「特別展 国宝 聖林寺十一面観音 ー 三輪山信仰のみほとけ」は、6月16日(火)~8月31日(月)東京国立博物館 本館特別5室で開催。料金は、一般 1,200円、大学生 700円、高校生 400円。2021年2月6日(土)~3月28日(日)奈良国立博物館で巡回する。
国宝 十一面観音菩薩立像 奈良時代・8世紀 奈良・聖林寺蔵
国宝 地蔵菩薩立像 平安時代・9世紀 法隆寺蔵
発信:
インターネットミュージアム>
アーティゾン美術館サイト