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レポート
須田悦弘展
千葉市美術館 | 千葉県
どこにある?リアルすぎる木彫
ひっそりと展示されている花や草。造花かプリザーブドフラワーのように見えますが、なんとこれらは木で作られた彫刻。現代美術作家、須田悦弘(すだよしひろ)さんの展覧会が千葉市美術館で開催されています。
《泰山木:花》1999年
展示室1。それぞれの空間もも須田さんが設計しており、中に木彫の草花が佇んでいます。
《睡蓮》2002年 アサヒビール大山崎山荘美術館蔵
《大山蓮華》2012年
7階の「須田悦弘による江戸の美」
《椿図屏風》の前に置かれているのは…
《椿》2002年
1階の「さや堂ホール」でも展示。中央の台上には、《バラ》2012年
「さや堂ホール」での展示。どこにあるか、現地で探してみてください。
須田悦弘さんは1969年生まれ。多摩美術大学ではグラフィックデザインを学びましたが、在学中の彫刻の課題でリアルなスルメをつくったことを機に、木彫に開眼しました。

須田さんの作品は木彫だけではなく、置かれている空間がポイント。木彫と場所とのかかわり全体が、須田さんの作品です。

展覧会の冒頭は、木彫を置くための空間も須田さん自身が手がけた作品から。《睡蓮》は天井から円形の光が入る白い空間。《東京インスタレイシヨン》は、細い通路のような空間に朴(ホオ)の葉と実の木彫が置かれた作品です。


《睡蓮》


《東京インスタレイシヨン》

7階の展示は「須田悦弘による江戸の美」。須田さんが千葉市美術館のコレクションから選んだ江戸絵画・版画の名品の展示です。

小さな展示台を林立させ、浮世絵を平置きで展示されるのも須田さんの発案。まるで東京国立博物館の法隆寺宝物館のような空間になりました。

照明が斜め上から当たっているため、角度を変えて見ると「雲母摺り(きらずり)」の絵はギラっと光って見えるのもポイント。実際の浮世絵は手に取って見ていたので、壁にかけるより、むしろこの方が自然な見え方ともいえます。


「雲母摺り」がギラリ

先に進むと、古美術と自作とのコラボレーション展示もあります。須田さんは2000年に、大倉集古館で国宝の《普賢菩薩像》のケース内に自身の小さな作品《雑草》を入れたことを機に、古美術作品と自作の木彫を組み合わせた展示を行ってきました。

今回も《椿図屏風》の前に《椿》を置くなど、各所に作品を展示。作品は意外なところに隠れるように展示されているので、探しながら見ていく楽しさもあります。


朝顔はこんなところに(会場で探したい方はご覧にならないでください)

本展は美術館1階の「さや堂ホール」でも展示があります。ネオ・ルネッサンス様式の「さや堂ホール」は、川崎銀行千葉支店として昭和2年に建てられた建物を保存したもの。須田さんの作品は4点展示されています。


「さや堂ホール」での展示

本展は来館者も自由に撮影ができるのも嬉しいポイント(一部の作品を除く)。「受付で作品リストをもらう」「靴は脱ぎやすいもので」「大きな荷物はロッカーへ」等の諸注意は、美術館サイトに詳しく案内されています。(取材:2012年11月14日)


 
会場
会期
2012年10月30日(火)~12月16日(日)
会期終了
開館時間
午前10時-午後6時 (入場は午後5時30分まで)
金曜日・土曜日は午後8時まで (入場は午後7時30分まで)
休館日
第1月曜日(11月5日、12月3日)
住所
千葉県千葉市中央区中央3-10-8
電話 043-221-2311
公式サイト http://www.ccma-net.jp/
料金
一般 1000円(800円) / 大学生 700円(560円)
小・中学生、高校生、障害者手帳をお持ちの方とその介護者1名は無料
※( )内は前売、団体20名以上、および市内にお住まいの60歳以上の方の料金
展覧会詳細 須田悦弘展 詳細情報
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