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    レポート
    宇宙博2014 ― NASA・JAXAの挑戦
    幕張メッセ | 千葉県
    巨大展示がずらり、今夏最大の宇宙展
    NASA(アメリカ航空宇宙局)とJAXA(宇宙航空研究開発機構)が初のコラボ。宇宙開発にかけた人類の夢と歴史、そして未来を紹介する国内最大級の宇宙イベントです。
    国際宇宙ステーション(ISS)「きぼう」日本実験棟 実物大モデル
    「NASA A HUMAN ADVENTURE」から「DREAMERS」
    アポロ月面車(レプリカ)
    宇宙服の変遷
    (左手前)ジェミニ宇宙船 再突入モジュール(レプリカ)
    小惑星探査機「はやぶさ」 実物大モデル
    JAXA・日本の宇宙開発展示エリア
    火星探査車「キュリオシティ」NASA製作実物大モデル機
    博覧会オフィシャルサポーターは爆笑問題
    会場は幕張メッセの国際展示場10・11ホール。約9,000㎡という大フロアを活かしたスケールの大きさが最大の特徴です。

    博覧会の冒頭は、NASA公認展「NASA A HUMAN ADVENTURE」から。同展は2011年から欧州各地で開催された巡回展で、アジアでは初の開催となります。

    天文学にも関心をもっていたダ・ヴィンチ、「SFの父」と称されるH.G.ウェルズら、宇宙を夢見た先人たち。戦後になると米ソによる本格的な宇宙開発競争がはじまります。

    人類初の人工衛星(1957年:スプートニク1号)、人類初の宇宙飛行士(1961年:ユーリ・ガガーリン)とソ連に先行された米国。1961年、ケネディ大統領は国家の威信をかけ、10年以内に米国人を月に送ることを宣言しました。


    世界各国を巡回しているNASA公認展「NASA A HUMAN ADVENTURE」が、アジアに初登場

    NASAは1958年に発足。それまで空軍・海軍・陸軍がバラバラに行っていた宇宙開発事業を統合し、体制を整備しました。

    マーキュリー計画(米国初の有人宇宙船)、ジェミニ計画(ランデブー、ドッキング、宇宙遊泳などの技術開発)を経て、月着陸を目指したアポロ計画へ。ついに1969年、アポロ11号が人類を月に送る事に成功しました。

    会場にはアポロ計画で使用された巨大なサターンロケット、それぞれの計画で使われた宇宙服の変遷、アポロ15号計画で使われた月面車などが紹介されています。


    サターンVロケット、宇宙服の変遷、アポロ月面車

    幕張メッセ国際展示場の高い天井高を活かして上から吊り下げられているのは、1972年にアポロ17号が太平洋上に着水した際に使用された3つの中のひとつ(実物)。

    その下にはアポロ司令船の訓練シミュレーター(レプリカ)。内部はアポロ計画で使用された本物の訓練シミュレーターと同じものです。


    アポロ司令船(CM)訓練シミュレーター(レプリカ)

    1981年に初飛行したスペースシャトル(コロンビア号)。2回の不幸な事故がありましたが、2011年まで130以上のミッションを成功させています。

    会場にはアトランティス号の機首部分(レプリカ)も展示。階段を上って、フライトデッキの中を見る事もできます。


    スペースシャトル「アトランティス」前部胴体とキャビン

    本展の目玉のひとつが、火星探査車「キュリオシティ」。2012年8月に火星に着陸し、現在も火星表面で活動している探査車のNASA製作実物大モデル機で、米国外では初展示となります。

    火星人は古典SFの世界ですが、キュリオシティはかつて火星でも微生物が生息できる環境だったことを発見するなど、多くの成果を上げています。


    火星探査車「キュリオシティ」NASA製作実物大モデル機

    日本の宇宙開発事業を担うJAXA。それまでの宇宙科学研究所(ISAS)、航空宇宙技術研究所(NAL)、宇宙開発事業団(NASDA)を統合し、2003年に設立されました。

    会場ではJAXAをはじめ、国立天文台、国立極地研究所の活動を紹介。革新的な固体燃料ロケット「イプシロン」、小惑星探査機「はやぶさ」などのモデルが紹介されており、中でも「はやぶさ」の実物回収サンプルは話題になりそうです。


    JAXA・日本の宇宙開発エリア

    巨大な展示物が並ぶ会場は、まさに圧巻。宇宙好きにはこたえられない企画展です。くれぐれも歩きやすい靴でお出かけください。

    なお、7月にオープンした宇宙ミュージアム「TeNQ(テンキュー)」、東京都現代美術館で開催中の企画展「ミッション[宇宙×芸術]-コスモロジーを超えて」、そして「宇宙博2014」で、各展のチケット半券をお持ちいただくと入場料割引などの特典が受けられる「2014年 宇宙の夏」キャンペーンも開催中。今年の夏は宇宙がアツいです。
    [ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2014年7月2日 ]

    宇宙ぴあ

     

    ぴあ
    ¥ 1,620

    料金一般当日:2,500円
     → チケットのお求めはお出かけ前にicon

     
    会場
    幕張メッセ 国際展示場 10・11ホール
    会期
    2014年7月19日(土)~9月23日(火)
    会期終了
    開館時間
    9時半~5時(入場は閉場の30分前まで)
    休館日
    会期中無休
    住所
    千葉県千葉市美浜区中瀬2−1
    電話 03-5777-8600
    公式サイト http://www.space-expo2014.jp
    料金
    一般 2,500(2,200)円/高校・大学生 1,500(1,200)円/小・中学生 900(800)円
    ※()内は20名以上の団体料金及び前売り料金
    ※未就学児は無料
    ※障害者手帳をお持ちの方とその介護者1名様は無料。
    展覧会詳細 宇宙博2014 ― NASA・JAXAの挑戦 詳細情報
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