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レポート
江口寿史展 KING OF POP
川崎市市民ミュージアム | 神奈川県
女の子を描いたら、世界一
マンガ「すすめ!! パイレーツ」「ストップ!! ひばりくん!」で一世を風靡し、卓越したデザインセンスでイラストレーションの分野でも活躍を続ける江口寿史(1956-)さん。38年の画業を振り返る巡回展が、川崎に巡回してきました。
会場
(2点ともに)《雑誌『Weekly漫画アクション』表紙 「美少女のいる街風景」シリーズ》双葉社 1999年
(左から)《TVドラマ『古代少女ドグちゃん』番組宣材》毎日放送 2009年 / 《「電動のメリークリスマス」イベントフライヤー》2009年
《雑誌『リアルワインガイド』》リアルワインガイド 2002-2014年
(右から)《雑誌『FLASH 増刊 FLASH+』イラストグラビア》光文社 2015年 / 《雑誌『コーラス』別冊付録『メンズコーラス』表紙・裏表紙》集英社 2010年
《すすめ!!パイレーツ「流山ルーキーズの巻」より 『週間少年ジャンプ』48号》集英社 1979年
《ストップ!!ひばりくん!「プールサイドはドキドキ気分の巻」 『週間少年ジャンプ』36号》集英社 1982年
《列島縦断15分スケッチ 吉祥寺編》2015年

洗練された作品で、日本のサブカルチャー全体に大きな影響を与えたと評される江口寿史さん。本展は江口さんの画業を集大成した画集「KING OF POP 江口寿史 全イラストレーション集」(玄光社)の刊行を記念した企画です。


北九州市漫画ミュージアムから巡回し、首都圏では川崎市市民ミュージアムでの開催。エントランスや会場入口では撮影可のコーナーもあり、会場は内外ともに江口寿史ワールドに溢れています。


エントランスから


展示室は大きく「イラストレーション」と「マンガ」の2コーナー、まずはイラストからです。


江口さんのイラストといえば、やはり女の子。瞬間的な表情や、ちょっとした仕草から、女の子が最も輝いて見えるポイントを切り取るように描く手腕は、江口さんならではといえます。


特徴的なのは、徹底的に整理された描線。余計なものを省く事で、イラスト全体の透明感が際立ちます。貴重なスケッチ類も展示されていますので、創作の過程もお楽しみください。


「イラストレーション」


江口さんのマンガ家デビューは1977年。初の連載作品となった同年の「すすめ!! パイレーツ」は、それまでのギャグマンガには見られなかった軽快なテンポとポップな画風で大ヒットしました。熱血は忌避され、“軽薄短小”へのシフトが進んだ時代の空気をつかみました。


「ストップ!! ひばりくん!」は1981年から連載。この頃のジャンプは「Dr.スランプ」「キャッツアイ」「キャプテン翼」などが割拠する充実時代でしたが、都会的なセンスにあふれる江口さんの作風は、魅力的なヒロイン(本当は美少女に見える男の子)の存在感とともに強く支持されました。


会場には両作はもちろん、デビュー作「恐るべき子どもたち」、「なんとかなるでショ!」などのショートギャグ、近作まで約100点の原画が展示されています。


「マンガ」


江口さんが日ごろから実践しているのが「5分スケッチ」。「“これは”と思う写真を、下書きなしで5分以内にスケッチする」がルールで、江口さんのツイッターでも紹介されて反響を呼びました。


「5分スケッチ」は、江口さんの個展でも来場者をモデルに行われています。会場には今まで描かれたライブスケッチ(複製)とともに、作画の様子も上映。気さくなトークを交えながら、あっという間に完成するさまは、まるで魔法のようです。


「5分スケッチ」


来場者を描く「5分スケッチ」は、本展でも1月16日(土)と1月24日(日)に行われます。描かれる人は、当日の来場者から抽選で選定。詳しくは公式サイトでご確認ください。[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2015年12月4日 ]


※1月5日から、一部の作品が展示替えされています。




■江口寿史展 に関するツイート


会場
会期
2015年12月5日(土)~1月31日(日)
会期終了
開館時間
9:30~17:00(入館は16:30まで)
休館日
月曜日休館 1月11日は開館、12月24日、12月29日~1月3日、1月12日は休館
住所
神奈川県川崎市中原区等々力1-2
電話 044-754-4500
公式サイト http://www.kawasaki-museum.jp/exhibition/king-of-pop-2/
料金
一般 700円(560円)/学生・65歳以上 600円(480円)/中学生以下 無料
※()内は20名以上の団体料金
展覧会詳細 江口寿史展 KING OF POP 詳細情報
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