インターネットミュージアム

美術館・博物館・イベント・展覧会 インターネットミュージアム www.museum.or.jp

   
  インターネットミュージアム  >  取材レポート  >  「驚きの明治工藝」展

「驚きの明治工藝」展

■台湾人コレクターが魅せられた、明治の美
【会期終了】 近年になって相次いで展覧会が開催され、注目が集まっている明治時代の工芸品。本展も金工、陶磁、漆工、染織、彫刻など多様な工芸品を紹介する企画ですが、蒐集したのはひとりの台湾人コレクター。まとまって里帰りするのは、今回が初めてです。
外貨獲得の手段として重用された明治の工芸品。欧米のミュージアムに所蔵されているのは当然ですが、台湾にこれほどまとまった明治工芸コレクションがあるとは、近年まであまり知られていませんでした。

コレクターは、漢方の薬剤師でもある宋培安氏。当初は中国の工芸品を集めていましたが、バリエーション豊かな日本の工芸品に惹かれるようになり、次々にコレクションが増えていきました。

東京藝術大学大学美術館の、地下のふたつの展示室が今回の会場。伸ばすと約3メートルにもなる世界最大の龍の自在置物からはじまり、さまざまな工芸品が並びます。


会場

まずは自在置物からご紹介しましょう。太平の世で武具の需要がなくなった事から甲冑師が作り始め、徐々に洗練されていきました。

展示されている自在置物は、大小の龍をはじめ海老、鯱、蛇、鷹、鯉など。カマキリ、トンボ、バッタなどはほぼ原寸大で、小型の自在置物です。

残念ながら展示品に触る事はできませんが、自由にポーズを変えられる自在置物の特徴は映像で紹介されています。


自在置物

ビロードに染物を施したのが「天鵞絨友禅」。明治期に京都の地位が脅かされる中、京都の老舗呉服商「千總」の西村總左衛門が技法を確立しました。

この技法によって、ビロード地に絵画のような表現を施す事が可能になり、屏風やタペストリーなどの室内装飾品が誕生しました。展示されている壁掛けも、細部の表現が見事です。


天鵞絨友禅

どの作品も精緻な技術のたまものですが、凄技を実感しやすいのが根付です。手のひらにおさまるほどの大きさですが、猿の毛並まで見事に表現。会場では展示ケースにも気を配っており、目線に近い位置で鑑賞できるようになっています。

ユニークなの作品としてひとつご紹介したいのが、展示室2の奥で紹介されていた《山姥香炉》。内部は空洞になっているため、香をたくと山姥の口から煙が出るとの事です。写真パネルで解説されていましたが、異様な迫力が心に残ります。


根付と《山姥香炉》

実は宋氏が明治工芸を蒐集したきっかけのひとつが「当事者の日本人がほとんど知らなかったから」。特に戦後、西洋美術のみに注目が集まる一方で、置き去りにされていたのが日本美術でした。海外での高い評価をとても嬉しく思うと同時に、やや寂しさも感じてしまいます。

展覧会は東京から京都、埼玉とまわる巡回展。会場と会期はこちらをご覧ください。

[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2016年9月6日 ]

驚きの明治工藝驚きの明治工藝

東京藝術大学大学美術館 (監修), 朝日新聞社 (監修)

美術出版社
¥ 2,200

料金一般当日:1,300円
 → チケットのお求めはお出かけ前にicon


■驚きの明治工藝 に関するツイート


 
会場東京藝術大学大学美術館
開催期間2016年9月7日(水)~10月30日(日)
所在地 東京都台東区上野公園12-8
TEL : 03-5777-8600(ハローダイヤル)
HP : http://www.asahi.com/event/odorokimeiji/
展覧会詳細へ 「驚きの明治工藝」展 詳細情報
東日本大震災・ミュージアム関連情報サイト MUSEUM ACTION
取材レポート
2017年の展覧会予定(東京近郊・大阪近郊)
皇室がご覧になった展覧会
テレビでミュージアム
エリアレポーター
ニュース
一覧
イベント検索ランキング
江戸と北京-18世紀の都市と暮らし- クラーナハ展―500年後の誘惑 鷺宮地区遺跡群の発掘調査 企画展 桜花図譜と牧野富太郎
パロディ、二重の声 ――日本の1970年代前後左右 手形 Rikishi's palm print ゴールドマン コレクション これぞ暁斎! 世界が認めたその画力 草間彌生 わが永遠の魂
博物館・美術館検索
人気の展覧会 ブログパーツ 「人気の展覧会」ブログパーツ
アクセス数が多い展覧会を地域別にご紹介、ご自由にどうぞ。
ミュージアムキャラクターアワード2016 ミュージアムキャラクターアワード
結果発表!!
ミュージアム干支コレクションアワード 干支コレクションアワード「鶏」
結果発表!!
パートナーサイト 関連リンク集

             

展覧会の情報登録
広告のお問い合わせ
Copyright(C)1996-2017 Internet Museum Office. All Rights Reserved.
インターネットミュージアムは丹青グループが運営しております。
協力/ (株)丹青研究所 、編集・制作/ (株)丹青社