清川あさみさんは1979年生まれ。文化服装学院在学中にはファッション雑誌のモデルとして活躍する一方で、卒業前後から写真に刺繍を施すなど手わざを活かした作品を手がけ始め、注目を集めるようになりました。
今回の展覧会は
水戸芸術館現代美術ギャラリーにとっても、全館規模の個展開催作家としては最年少となります。
第1室「美女採集」2階の会場に上がると、最初の展示室が「美女採集」シリーズです。
お気に入りの美女を“採集”し、美女のイメージに合わせた動植物の装飾を刺繍やCGで施した作品で、清川さんは衣装制作から撮影ディレクション、アートワークまで手がけ、ライフワーク的なシリーズとなっています。
白い空間に1枚づつ吊り下げられて展示されているのは、黒木メイサ×馬、沢尻エリカ×蜘蛛、広末涼子×孔雀、栗山千明×カマキリなど全57点。来館者もここが一番のお目当てのようで、美女の間を縫うようにして見て回ります。
第2室「AKB48×美女採集」続く第2室は「AKB48×美女採集」。美女採集のAKB48バージョンで、同名の写真集に収録されたものです。こちらは一転して標本箱に入れて展示され、まさに“採集”をイメージしています。
第5室「もうひとつの場所/4つの場所」第5室にある「4つの場所」は新作です。今まで出会った美女の中から上戸彩、木村カエラ、中谷美紀、真木よう子、の4人を世界4大陸の絶滅危惧種に見立てた大作です。
背中が大きく露出した妖艶な真木よう子さんは、本展のメインビジュアルとして目にした方も多いのではないでしょうか。見上げるほどの大きな作品で、かなり迫力があります。
第5室」「もうひとつの場所/4つの場所」美女のシリーズ以外も、造花に刺繍をして生けたもの、美女採集シリーズの処女作をリメイクした巨大な空間作品なども出展。展覧会初日の11月3日(木・祝)には記録的な来館者数になったそうです。
[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2011年11月4日 ] |  | 美女採集
清川 あさみ (著) 講談社 ¥ 2,940 |