幼少の頃から怪獣映画やホラーに親しんでいたティム・バートン。ディズニー・スタジオのアニメーターを皮切りに、24歳で短編アニメで監督デビュー。ディス二ーを去った後の85年に「ピーウィーの大冒険」で長編劇映画デビューし、以後「ビートルジュース」「シザーハンズ」「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」「チャーリーとチョコレート工場」など数々のヒット作を生み出し、その手腕は世界的に注目を集めています。
シャイな性格で「絵を描くのがコミュニケーションの手段」というバートン。2009年にニューヨーク近代美術館(MoMA)で開催された「Tim Burton 展」では、幼少期に描いたスケッチから映画のキャラクター模型までを紹介し、MoMA史上3番目となる81万人が来場する大成功を収めました。
本展は新たに構成された展覧会。チェコを皮切りに開催される国際巡回展で、日本は2会場目となります。
会場入口から独特の世界観が展覧会ではバートンの作品をテーマ、モチーフ、プロジェクト毎のセクションに体系化。全10セクションで、その世界観を掘り下げます。
Tim Burton 展では公開されなかった150点も含め、総出展数は約500点。もちろん全てが日本初公開となります。
会場イマジネーションあふれるチョコレート工場を舞台に、ウィリー・ウォンカを演じたジョニー・デップの怪演が光った、2005年の映画「チャーリーとチョコレート工場」。
会場には、チョコレート工場の従業員ウンパ・ルンパのフィギュアや、バートンからジョニー・デップへの手紙、映画の世界観モチーフにしたスケッチなどが並びます。
「チャーリーとチョコレート工場」のコーナーバートンは1992年から96年にかけて、20×24インチの大判インスタントカメラによるポラロイド写真シリーズを制作しています。
バートンの映画にみられる視覚的なテーマを表現したものもあれば、バートンの愛犬「ポピー」を使った私的なプロジェクトも。監督業の息抜きとして撮影されたものでも、バートンの独特の世界観が感じられます。
Group8「ポラロイド」本展はグッズ売り場も充実。展覧会のアイコンになっている渦巻き状の矢印を用いた「うずまきかりんと」やタオル、Tシャツ、キーホルダー、ポストカード、マスキングテープなどなど。会場出口でお楽しみください。
グッズはデザインに注目六本木ヒルズの飲食店とのコラボメニューも用意。12月2日(火)~12月25日(木)は、展望回廊に不思議なクリスマスツリー「Guru Guru Tree by THE WORLD OF TIM BURTON」も登場します。
展覧会も22:00までの開館と、大人に優しい
森アーツセンターギャラリー(土日祝は23:00まで)。カップルでお楽しみください。
[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2014年10月31日 ]This exhibition is organized by Jenny He, Independent Curator, in collaboration with Tim Burton Productions