インターネットミュージアム
美術館・博物館・イベント・展覧会 インターネットミュージアム
  インターネットミュージアム  >  取材レポート  >  明治維新150年 幕末・明治 ― 激動する浮世絵

明治維新150年 幕末・明治 ― 激動する浮世絵

■変化に向き合った浮世絵師たち
【会期終了】 今年は明治維新からちょうど150年。太田記念美術館では、この時期の浮世絵を紹介する展覧会が開催中です。体制も風俗も絵画技法も大きく変化する中、絵師たちはさまざまな表現を試みました。
大政奉還、王政復古を経て、明治改元されたのが1868年。日本は、近代国家に向けて大きく舵を切りました。

浮世絵の世界に目を向けると、広重は10年前(1858年没)、国芳は7年前(1861年没)、国貞(三代豊国)は4年前(1864年没)に死去。現役バリバリは、それぞれの門人である二代広重、月岡芳年、豊原国周らでした。

会場ではいつものように、畳敷きスペースの肉筆画から。小林清親《漁火図》からは、西洋画の影響を感じます。

幕末に勃発した様々な事件は、浮世絵師にとって格好の題材でしたが、江戸時代は体制に影響を与える表現は御法度です。別のモチーフによる風刺画として描かれたため、読者は隠された主題を読み解きながら楽しみました。

外国人も浮世絵に描かれるようになります。伝聞の情報を想像力で補っているため、描かれた事象は事実とはかなり違いますが、この手の浮世絵は、それが大きな魅力でもあります。


展示室1階

色に着目すると、大きく変わったのが「赤」。安価な人口顔料が輸入され、発色の良い赤は多用されました。毒々しさゆえに現代では評価されませんが、時代の高揚感を示しています。

文明開化によって都市も西洋化。洋風建築、石造りの橋、そして蒸気機関車など新しい風景を描いた浮世絵は「開化絵」と呼ばれました。

鹿鳴館での合唱を描いたのが、楊洲周延《欧洲管絃楽合奏之図》。左上に唱歌「岩間の清水」の楽譜が入っているのはユニークです。

多くの絵師によって繰り返し描かれたのが、西郷隆盛です。維新の立役者が遠い九州の地で最期を迎えた事は、庶民にとって大ニュース。大衆の求めに応えて、さまざまな西郷が描かれました。


展示室2階

西洋画や写真など新しい技術が導入される中でも、歩みを止めずに社会に向き合っていた浮世絵師たち。美術としての注目度は下がりますが、「人が見たいものを描く」という強いエネルギーは健在です。

展覧会は2月2日から後期展に入っています。残り1カ月弱、お見逃しなく。

[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2018年2月1日 ]

ようこそ浮世絵の世界へ 英訳付ようこそ浮世絵の世界へ 英訳付

日野原 健司 (著)、太田記念美術館 (監修)

東京美術
¥ 2,160


■幕末・明治 激動する浮世絵 に関するツイート


 
会場太田記念美術館
開催期間前期:1月5日(金)~28日(日) 後期:2月2日(金)~25日(日)
所在地 東京都渋谷区神宮前1-10-10
TEL : 03-5777-8600
HP : http://www.ukiyoe-ota-muse.jp/
展覧会詳細へ 明治維新150年 幕末・明治 ― 激動する浮世絵 詳細情報
取材レポート
国立新美術館「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」
ビュールレ C.
弥生美術館「昭和×東京下町セレナーデ 滝田ゆう展」
滝田ゆう
サントリー美術館「寛永の雅 江戸の宮廷文化と遠州・仁清・探幽」
寛永の雅
東京国立博物館 表慶館「アラビアの道-サウジアラビア王国の至宝」
アラビアの道
Bunkamura ザ・ミュージアム「神聖ローマ帝国皇帝 ルドルフ2世の驚異の世界展」
ルドルフ2世の…
パナソニック 汐留ミュージアム「ヘレンド展 ― 皇妃エリザベートが愛したハンガリーの名窯」
ヘレンド展
東京国立博物館「仁和寺と御室派のみほとけ ― 天平と真言密教の名宝 ―」
仁和寺と御室派
横浜美術館「石内 都 肌理と写真」
石内 都
世田谷美術館「ボストン美術館 パリジェンヌ展 時代を映す女性たち」
パリジェンヌ展
国立新美術館「20th DOMANI・明日展」
DOMANI・明日展
「静岡県富士山世界遺産センター」がオープン
静岡県富士山世界遺産センター
日本科学未来館「MOVE 生きものになれる展 -動く図鑑の世界にとびこもう!-」
MOVE なれる展
エリアレポーター パナソニック 汐留ミュージアム「ヘレンド展 ― 皇妃エリザベートが愛したハンガリーの名窯」
[エリアレポーター]
ヘレンド展
エリアレポーター 京都国立近代美術館「ゴッホ展 巡りゆく日本の夢」
[エリアレポーター]
ゴッホ展
エリアレポーター 国立国際美術館 開館40周年記念展「トラベラー:まだ見ぬ地を踏むために」
[エリアレポーター]
トラベラー
エリアレポーター 神戸ファッション美術館「芳年 躍動の瞬間と永遠の美」
[エリアレポーター]
芳年
エリアレポーター 大阪市立東洋陶磁美術館「唐代胡人俑 ― シルクロードを駆けた夢」
[エリアレポーター]
唐代胡人俑
エリアレポーター 国立科学博物館「南方熊楠」
[エリアレポーター]
南方熊楠
ミュージアグッズのオンラインショップ ミュコレ
2018年の展覧会予定(東京近郊・大阪近郊) 博物館・美術館の情報
皇室がご覧になった展覧会 博物館・美術館の情報
テレビでミュージアム 博物館・美術館の情報
エリアレポート(読者による取材記事) 博物館・美術館の情報
ニュース
一覧
東日本大震災・ミュージアム関連情報サイト MUSEUM ACTION
イベント検索ランキング
特別展 運慶 アラビアの道-サウジアラビア王国の至宝 プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光 色絵 Japan CUTE ! 
ブリューゲル展 画家一族 150年の系譜 ルーヴル美術館展 肖像芸術―人は人をどう表現してきたか 至上の印象派展 ビュールレ・コレクション 仁和寺と御室派のみほとけ ― 天平と真言密教の名宝 ―
博物館・美術館検索
ミュージアム干支コレクションアワード 干支コレクションアワード「犬」
グランプリは 大和文華館 でした
人気の展覧会 ブログパーツ アクセス数が多い展覧会を地域別にご紹介、ご自由にどうぞ。
ミュージアムキャラクターアワード2017 ミュージアムキャラクターアワード
2017 結果発表
刀剣乱舞(とうらぶ)に登場する刀たち 「刀剣乱舞-ONLINE-」に実装された刀、IM取材分をまとめました。
パートナーサイト 関連リンク集

             

博物館、美術館、展覧会の情報登録
博物館、美術館、展覧会に最適。広告のお問い合わせ
インターネットミュージアムへのお問い合わせ

Copyright(C)1996-2018 Internet Museum Office. All Rights Reserved.
ミュージアム・博物館・美術館の情報サイト[インターネットミュージアム]は、丹青グループが運営しています
協力/ (株)丹青研究所 、編集・制作/ (株)丹青社