インターネットミュージアム
美術館・博物館・イベント・展覧会 インターネットミュージアム
   
  インターネットミュージアム  >  取材レポート  >  アルチンボルド展

アルチンボルド展

■知が生んだ寓意
【会期は9/24まで】 動植物や道具を組み合わせた肖像画で知られる、ジュゼッペ・アルチンボルド(1526-1593)。「だまし絵」として紹介される事が多いですが、本来は教養人に向けての知的な寓意画。「ユニークな寄せ絵」いう単純な括りでは収まりません。『四季』『四代元素』をはじめ貴重な作品が多数来日、日本初の本格的なアルチンボルド展です。
ミラノで生まれたアルチンボルド。宮廷画家になったのは36歳からで、その後25年に渡りフェルディナント1世、マクシミリアン2世、ルドルフ2世という3人の皇帝に仕えました。

当時はレオナルド・ダ・ヴィンチの影響が残っていた時代。レオナルドによる精密な自然の描写、そして人相への関心は、アルチンボルドにも影響を与えました。

自然科学に関心が高く、ウイーン周辺に動物園や植物園を設立するほどだったマクシミリアン2世。アルチンボルドは君主に対する新年の贈り物として、ふたつの連作を捧げました。


会場前半

そのふたつが『四季』と『四大元素』。連作は相互に関係しており、例えば《夏》は暑くて乾燥している《火》。同様に《春》と《大気》、《秋》と《大地》、《冬》と《水》がペアで、会場ではペア同士が隣り合わせで展示されています。

《春》は草や花、《大地》は動物など、それぞれに相応しいモチーフを組み合わせて横顔として表現。元になったモチーフの描写は博物学的な知識に基づいています。

また《冬》のマントに皇帝の頭文字である「M」があしらわれているなど、各所にハプスブルク家とその君主を示すモチーフが埋め込まれている事も特徴的。綿密な計画に則って描かれた作品なのです。

なお、連作はともに大きな評判を呼んだため、別ヴァージョンがいくつか制作されています。今回展示されているものも、複数のヴァージョンから集められたものです。


ふたつの連作、『四季』と『四大元素』

日本なら歌川国芳らも描いた「寄せ絵」(ただしアルチンボルドより300年も後です)。本展でも、男根を組み合わせた横顔や、版画での作例、そしてアルチンボルドの追随者による「寄せ絵」も展示されています。

会場後半にもアルチンボルドの作品が紹介されています。職業絵として、酒樽などからなる《ソムリエ(ウェイター)》、本を組み合わせた《司書》。そして上下を逆にして見る事ができる《庭師/野菜》《コック/肉》などを展示。驚くべき創造力は、シュルレアリストをはじめ後年の画家にも大きな影響を与えています。


会場後半

作品の印象のわりには、名前が知られているとは言い難いアルチンボルド。現存する油彩画が少なく、まとまった数の作品を揃える事が難しい作家なので、これだけの規模で大々的に紹介されるのはかなり貴重な機会といえます。

会期は長めですが、後半は混雑必至です。お早目にどうぞ。

[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2017年6月19日 ]

奇想の宮廷画家 アルチンボルドの世界奇想の宮廷画家 アルチンボルドの世界

大友 義博 (監修)

宝島社
¥ 1,620

料金一般当日:1,600円
 → チケットのお求めはお出かけ前にicon


■アルチンボルド展 に関するツイート


 
会場国立西洋美術館
開催期間2017年6月20日(火)~9月24日(日)
所在地 東京都台東区上野公園7-7
TEL : 03-5777-8600(ハローダイヤル)
HP : http://arcimboldo2017.jp/
展覧会詳細へ アルチンボルド展 詳細情報
東日本大震災・ミュージアム関連情報サイト MUSEUM ACTION
取材レポート
丸亀市立資料館「武士の装い展-ニッカリ青江特別公開-」
ニッカリ青江
東京都美術館「ボストン美術館の至宝展」
ボストン美術館至宝
サントリー美術館「六本木開館10周年記念展 天下を治めた絵師 狩野元信」
狩野元信
根津美術館「ほとけを支える ― 蓮華・霊獣・天部・邪鬼 ―」
ほとけを支える
国立新美術館・森美術館「サンシャワー:東南アジアの現代美術展 1980年代から現在まで」
サンシャワー
堺 アルフォンス・ミュシャ館「あこがれ アルフォンス・ミュシャに魅せられた人々」
あこがれ ミュシャ
森アーツセンターギャラリー「創刊50周年記念 週刊少年ジャンプ展VOL.1 創刊~1980年代、伝説のはじまり」
ジャンプ展 VOL.1
千葉市美術館「ボストン美術館浮世絵名品展 鈴木春信」
鈴木春信
パナソニック 汐留ミュージアム「AMBIENT 深澤直人がデザインする生活の周囲展」
深澤直人
東京都美術館「ベルギー奇想の系譜 ボスからマグリット、ヤン・ファーブルまで」
ベルギー奇想の系譜
太田記念美術館「月岡芳年 月百姿」
月岡芳年 月百姿
横浜美術館 / 横浜赤レンガ倉庫1号館 / 横浜市開港記念会館(地下)ほか「ヨコハマトリエンナーレ2017「島と星座とガラパゴス」」
ヨコトリ2017
日本科学未来館「ディズニー・アート展 《いのちを吹き込む魔法》」
ディズニーアート展
21_21 DESIGN SIGHT「『そこまでやるか』壮大なプロジェクト展」
壮大なプロジェクト
三菱一号館美術館「レオナルド×ミケランジェロ展」
レオ×ミケラン
国立科学博物館「深海2017~最深研究でせまる”生命”と”地球”~」
深海2017
岡田美術館「歌麿大作「深川の雪」と「吉原の花」 ―138年ぶりの夢の再会―」
深川の雪・吉原の花
国立西洋美術館「アルチンボルド展」
アルチンボルド
エリアレポーター 国立国際美術館「ブリューゲル「バベルの塔」展」
[エリアレポーター]
「バベルの塔」展
エリアレポーター 京都国立近代美術館「絹谷幸二 色彩とイメージの旅」
[エリアレポーター]
絹谷幸二
エリアレポーター 大阪市立自然史博物館「瀬戸内海の自然を楽しむ −生き物のにぎわいとその恵み−」
[エリアレポーター]
瀬戸内海の自然を…
2017年の展覧会予定(東京近郊・大阪近郊) 博物館・美術館の情報
皇室がご覧になった展覧会 博物館・美術館の情報
テレビでミュージアム 博物館・美術館の情報
エリアレポーター 博物館・美術館の情報
ニュース
一覧
イベント検索ランキング
特別展 驚異の超絶技巧! -明治工芸から現代アートへ- 大くまモン展  収蔵品展 いきものだらけ ―ようこそ 美術な動物園へ― ゴッホ展 巡りゆく日本の夢
江戸の琳派芸術 画人繚乱 ハイチアート展 新・NIPPON展
博物館・美術館検索
人気の展覧会 ブログパーツ 「人気の展覧会」ブログパーツ
アクセス数が多い展覧会を地域別にご紹介、ご自由にどうぞ。
ミュージアムキャラクターアワード2016 ミュージアムキャラクターアワード
投票は9月14日(木)15時まで!
ミュージアム干支コレクションアワード 干支コレクションアワード「鶏」
結果発表!!
パートナーサイト 関連リンク集

             

博物館、美術館、展覧会の情報登録
博物館、美術館、展覧会に最適。広告のお問い合わせ
Copyright(C)1996-2017 Internet Museum Office. All Rights Reserved.
ミュージアム・博物館・美術館の情報サイト[インターネットミュージアム]は、丹青グループが運営しています
協力/ (株)丹青研究所 、編集・制作/ (株)丹青社