名古屋市美術館「𠮷本作次 絵画の道行き」会場
1980年代に一世を風靡した国際的な美術動向“ニュー・ペインティング”の流れに乗り、名古屋で鮮烈なデビューを果たした画家・𠮷本作次(1959-)の画業を振り返る大規模な展覧会が、名古屋市で開催されている。
𠮷本は岐阜県生まれ。うねりを伴う力強いストローク(筆触)と重厚な質感、それとは対照的なグラフィカルなイメージや浮遊するような形態が展開する大画面の作品で、注目を集めた。
1990年代以降は、新たな表現の模索のためドローイングを繰り返し、中国絵画の筆法から「線」の要素を導入。また、ルネサンス以降のヨーロッパ絵画の主題と構図に着目し、静けさとダイナミズムを併せ持つ表現と寓話的画題へ変貌していった。
展覧会では絵画、ドローイングあわせて約200点の作品を展示。
約30年ぶりに公開する初期作品から最新作まで、約40年にわたる画業を俯瞰する。
「𠮷本作次 絵画の道行き」は名古屋市美術館で、2024年6月9日(日)まで開催中。観覧料は一般 1,500円など。
名古屋市美術館「𠮷本作次 絵画の道行き」会場
名古屋市美術館「𠮷本作次 絵画の道行き」会場
名古屋市美術館「𠮷本作次 絵画の道行き」会場