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    レポート
    くらべてわかる―印象派誕生から20世紀美術まで
    アーティゾン美術館 | 東京都
    並べ方を変えて、新たな発見
    印象派から20世紀絵画までの充実したコレクションで知られるブリヂストン美術館。所蔵作品の並べ方をひと工夫し、作品をくらべて鑑賞させる企画がはじまりました。
    展覧会場入口
    コロー「イタリアの女」(1826~28)
    コロー「森の中の若い女」(1865)
    ポール・シニャックの油彩と水彩
    モネの「睡蓮」(1903、作品右)と「睡蓮の池」(1907)
    マネ(作品右)とセザンヌの自画像
    展覧会場
    これらは今回の企画ではありませんが、ルノワールの2作品。左の「すわるジョルジェット・シャルパンティエ嬢」(1876)は、当館を代表する1枚。右の「少女」(1887)もファンが多い作品で、こちらは久々の公開です。
    1階のミュージアムショップ。右側壇上のオリジナルカレンダーは、発売されたばかりです。壁掛けタイプが1800円、卓上タイプは800円。
    所蔵作品もファンが多く、コレクション展がお目当ての方も多数来館されるというブリヂストン美術館。本展はお馴染みのブリヂストン美術館所蔵作品の中から、特定の作品を比べてみせることで、新たな発見を楽しんでもらう、という試みです。

    例えば、19世紀前半に活躍したフランス人画家のカミーユ・コローが描いた農婦の2作品。30代前半でイタリアに修行に行った時の作品「イタリアの女」(1826~28)と、そのと時のイメージを発展させて69歳で描いた「森の中の若いの女」(1865)が並べて展示されました。同じ作家が30数年の時を経て描いた1枚からは、修行時代の郷愁が感じられるようです。

    展覧会会場

    睡蓮を描いたモネの作品は、4年間を経た2点。モネの睡蓮の連作の中でも早い時期に描かれた1903年の「睡蓮」にくらべ、1907年の「睡蓮の池」は柳の木が水面に映ったかたちで描かれるなど、モネの関心が睡蓮そのものから光の効果に移っていることが分かります。

    他にも「自画像」を切り口にしたマネとセザンヌの作品、同じ作家の油彩画と水彩画など、いくつかのテーマで複数の作品を比べて見せています。「くらべてわかる」の作品は黄色の表示で解説されており、ちょっとした工夫でいつものコレクションを別の角度から楽しむことができそうです。

    展覧会会場

    9月4日まで開催された「没後100年 青木繁展」と、10月28日から開催される「野見山暁治展」の間に開催される本展は、コレクションがじっくり見られる貴重な機会。「印象派が見られるかどうか」を電話で確認してからくるお客様もいるそうで、取材に伺った初日も多くのお客様が来館されていました。

    1階のミュージアムショップでは、この日から来年のカレンダーも発売。いつも人気を集めているそうです。
    [ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2011年9月14日 ]
     
    会場
    会期
    2011年9月14日(水)~10月18日(火)
    会期終了
    開館時間
    10:00-18:00
    (祝日を除く毎週金曜日は20:00まで)

    【日時指定予約制】
    入館までの待ち時間の緩和、より快適な鑑賞環境をご提供するために、1日を以下の入館時間枠に区切り、その時間枠内にご入館頂きます。
    ①10:00-11:30  
    ②12:00-13:30  
    ③14:00-15:30 
    ④16:00-17:30
    ⑤金曜日のみ 18:00-19:30(ただし祝日を除く)

    ※指定した時間枠内であれば、いつでもご入館頂けます。
    ※入館後は閉館まで時間制限なくご鑑賞頂けます。入替制ではありません。
    ※各時間枠の開始時刻直後は混雑が予想され、入館をお待ち頂く場合があります。
    休館日
    毎週月曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始、展示替え期間、臨時休館日
    ※展覧会によって異なる場合があります。
    住所
    東京都中央区京橋1-10-1 ブリヂストンビル
    電話 03-5777-8600
    公式サイト http://www.bridgestone-museum.gr.jp
    展覧会詳細 くらべてわかる―印象派誕生から20世紀美術まで 詳細情報
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