ゴヤは1746年生まれ。王立タピストリー工場での原画制作などで徐々に頭角を現し、40歳の時に国王カルロス4世の首席宮廷画家にまで上りつめます。王や貴族の肖像画で名声を得ますが、47歳では病気で聴覚を失うという悲劇にも見舞われました。当時のスペインの政治状況を嫌って78歳でフランスに亡命。亡命先のボルドーで82歳で亡くなりました。

会場

ゴヤの作品としてすぐに思い出されるのが、ほぼ同じポーズの２作品「着衣のマハ」と「裸のマハ」（本展には未出品）。「着衣のマハ」も40年ぶりの来日となりました。「裸のマハ」が先に描かれ、後に「着衣のマハ」が描かれましたが、モデルが誰なのか、なぜ裸と着衣という２点が制作されたのかなど、現在でも議論がつきません。

「着衣のマハ」

本展の出品作品123点は、すべてゴヤの作品。鮮やかな色彩のタピストリー原画や、きらびやかな肖像画から、凄惨な戦争の版画まで、幅広いジャンルの作品を揃えています。

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次の来日は、また40年後になるかもしれません。会期は2012年1月29日(日)まで、お見逃しの無いように。
[ 取材・撮影・文：古川幹夫 ／ 2011年10月21日 ]