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アクアマリンふくしま

福島県の小名浜港に面する水族館「アクアマリンふくしま」。電源機能喪失による飼育生物の大量死、アザラシやトドなどの避難、搬送先での感動的な出産、そして開館記念日に再開と、ブログでも発信され続けた復興の日々は注目を集めていた。今いちど、震災からの道のりと現在の姿をご紹介する。(取材:2012年1月20日)

地図
アクアマリンふくしま
アクアマリンふくしま
http://www.marine.fks.ed.jp/
所在:福島県いわき市
開館:2000年7月
フロア:地上4階
震源からの距離:216Km
所在地の震度:6弱
震災時の状況:開館中。入館者約100名、スタッフ約80名。
おもな被害: 津波で地下施設が浸水。電気設備が壊滅して飼育生物が大量死。建物は天井ガラスの破損、内部は大型水槽内の境界ガラス破損、外部は駐車場水没など各所に被害。別館にあたる「うおのぞき~子ども漁業博物館~」は館内の天井付近まで津波が到達、展示物流出など被害甚大。
再開:2011年7月15日再開
津波に流されるスタッフの車
津波に流されるスタッフの車

目の前で沈む、福島県水産試験場の調査船「いわき丸」
目の前で沈む、福島県水産試験場の調査船「いわき丸」

※このページの写真は、全てアクアマリンふくしま提供

海辺の水族館を襲った津波
「海を通して『人と地球の未来』を考える」と謳う、アクアマリンふくしま。県内外に多くのファンを持つ東北地方最大級の水族館を苦しめたのは、皮肉にも海から押し寄せた壁のような津波だった。

館内にいた約100名の来館者の避難は終わっていたが、スタッフが被害状況を確認している間に、海面は楽々と沖防波堤を乗り越えてきたという。

駐車場にあったスタッフの車は次々に津波にのまれた。魚の採集で世話になっていた福島県水産試験場の調査船「いわき丸」も、目の前で沈没していった。

建物を覆っているガラスが割れなかったため、館内の浸水は多くはなかったものの、地下施設と一階への浸水が決定的だった。

電源喪失と海獣の搬送
アクアマリンふくしまの地下には電気系統の施設があり、浸水で大きなダメージを受けてしまったのだ。

魚の生命維持にはブロワー(酸素)、ろ過循環、水温の維持が必須であるのはいうまでもない。わずかに残る燃料は、大型の海獣類を搬出するクレーンを使うために、残さざるを得ない。何もできないまま数え切れない魚が死んでいったという。

搬出された生物はトド、アザラシ、セイウチなど39種、227点。搬出先は鴨川シーワールド、新江ノ島水族館、上野動物園など8カ所にのぼる。

中でもゴマフアザラシの「くらら」は、妊娠末期であった。ゴマフアザラシは神経質な生き物で、妊娠中の移送は通常では考えられないが、4月7日に移送先の鴨川シーワールドで無事に男の子を出産した。

母親と一緒に戻ってきた子どもは「きぼう」と名づけられた。現在ではすっかり今の環境に慣れて、元気な姿を来館者に見せてくれる。


トド「ハマ」の搬送 / 動画提供:アクアマリンふくしま




             

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