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被災前年の11月には、来館200万人を突破した石ノ森萬画館。開館10周年を4カ月後に控え、館内リニューアルの計画を進めていたが…(取材:2013年4月3日)
石ノ森萬画館
http://www.man-bow.com/manga/
所在:宮城県石巻市
開館:2001年7月
フロア:地上3階
震源からの距離:140Km
所在地の震度:6強
震災時の状況:開館中
おもな被害:5メートルを超える津波で1階が冠水。機械設備などが壊滅。
再開:2012年11月17日に再開館。常設展示のリニューアル工事を経て、2013年3月23日にリニューアルオープン
中洲の宇宙船
JR石巻駅に降り立つと、すぐ目に入るサイボーグ009や仮面ライダーの人気キャラクター。正確には、石巻に向かうJR線にも石ノ森作品をあしらった列車「マンガッタンライナー」が走っているので、宮城県石巻市は着く前から石ノ森ワールドに溢れている。
石巻市が同県出身の石ノ森章太郎の記念館建設を発表したのは、90年代半ば。まちおこしの期待も込められた石ノ森萬画館は、2001年に開館した。
立地は、旧北上川の中洲である石巻市中瀬。石ノ森が学生時代に自転車を飛ばして通った映画館「石巻岡田劇場」がある、思い出の場所だ。特徴ある円形の外観は石ノ森自身によるデザインで、宇宙に向かって飛び立つ宇宙船をイメージしている。
1階は“いけす”
開館中に突然襲ってきた大地震。川の中洲ということもあり、30名ほどの来館者とスタッフ約10名はすぐに館を離れたが、業務課長1名だけは館に残ったという。
館の被害を確認していると、どっと押し寄せた濁流。流されたガレキでガラスが割れ、1階はあれよあれよという間に“いけす”のようになってしまった。
ガレキと一緒に流されてきた人がいたたため、残っていた業務課長は、波の合間をぬって館内に誘導。その後も続々と人が集まり、結局40名ほどが館に留まった。
萬画館がある中洲には橋で渡るが、その橋が破損とガレキで通行不能に。“孤島”に残された人々は、館3階のカフェの食料で急場をしのぎ、本格的に自衛隊が救出に来るまでの5日間を持ちこたえた。

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