豊蔵さんの仕事ぶり

人間国宝　荒川豊蔵が現在の可児市久々利大萱牟田洞において志野陶片を発見してから90年が経ちました。月日が経ち、発見当時やその後の豊蔵の仕事振りを知ることはだんだん難しくなっています。 そんな自然の摂理を踏まえ、豊蔵は資料館を建て、作品を残しました。その動機の中には、発見の地との縁に導かれるように従事した仕事の中で、豊蔵の得たもうひとつの発見があったのではないでしょうか。400年を経てもなお多くの人々を惹きつける美濃桃山陶のように、時の流れに色あせず、さらなる価値を備える歴史と作品がこの場所から生まれる事。 今回の展示では、そんな時間に捉われることのない魅力を持つ豊蔵の作品とともに、仕事に打ち込む豊蔵の姿を紹介します。 豊蔵の得た価値ある大きな発見が、本市と縁を結んでいただける多くの方々にとっても大切な発見となれば幸いです。