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京都国立近代美術館「ゴッホ展 巡りゆく日本の夢」

撮影・文 [エリアレポーター]白川瑞穂 / 2018年1月19日


日本で最も人気のある画家の一人、ゴッホ。
私たちがゴッホの明るく鮮やかな作品に魅了されるのと同じように、ゴッホもまた日本の美術や文化を愛した「相思相愛」の関係を存分に感じとれる展覧会です。

ゴッホが画家を志したのは、27歳の時。
パリで印象派と浮世絵に出会い、強い関心を持ったゴッホは浮世絵を収集・研究し、日本文化への理解を深めながら、制作活動にあたります。


フィンセント・ファン・ゴッホ 「花魁(渓斎英泉による)」 1887年 油彩・綿布 ファン・ゴッホ美術館 (フィンセント・ファン・ゴッホ財団)蔵
©Van Gogh Museum, Amsterdam (Vincent van Gogh Foundation)

浮世絵の鮮やかな色彩こそがゴッホにとって「夢の日本」であり、彼は「フランスにおける日本」であるところの、陽光に満ち溢れた南フランスに制作の拠点を移して、多くの作品を描きます。



しかしゴッホは精神を病み、当時の日本は帝国主義への道を歩み始めたため、37歳で生涯を終えるまで画家として生きた10年間、彼を創作活動に駆り立てた「日本の夢」から覚めざるを得ませんでした。

しかし、彼の死後、その「夢」を日本の側で継ぐ者たちがいました。
彼の作品や生涯に魅せられた日本の芸術家たちです。

岸田劉生や佐伯祐三、橋本関雪などの画家にとどまらず、「白樺派」やその周辺の文学者、美術家たちがゴッホの墓のあるオーヴェルに赴き、生前のゴッホと親交があり最後を看取った医師のガシェ一家を訪問しました。



ガシェ家に残された芳名録3冊(日本初公開)には訪問した日本の芸術家たちの名前が記されています。



ヨーロッパをはじめ他の国からの訪問者の芳名録は存在しないとのことで、世界に類を見ない日本の「ゴッホ受容」をうかがい知ることが出来ます。



この展覧会は東京からの巡回展ですが、京都展限定の企画として、4階に関連展示の「森村泰昌、ゴッホの部屋を訪れる」が設けられています。

セルフポートレートで名高い、関西在住の現代美術家・森村泰昌氏が、ゴッホの「寝室」にちなんで制作した作品が展示されており、ゴッホの寝室も再現されています。
このコーナーは写真撮影もOK!



森村氏もゴッホに扮したセルフポートレートが1985年に脚光を浴びたことから、「ゴッホ受容」の芸術家のおひとりといえます。
展覧会本編とは別のフロアになりますので、お見逃しなく。

また、今回の展覧会は、話題のゲストキュレーター、コルネリア・ホンブルク氏が世界中の美術館や個人コレクションから作品を精力的に集めて実現したものです。

ゴッホの作品を扱う展覧会は数多いものの、今までに目にしたことのなかった作品、今後日本で見られる可能性の少ない作品も含まれていますので、「こんなゴッホは見たことない!」貴重な機会であることは間違いありません。

ぜひ、時空を超えて私たちを魅了してやまないゴッホの「日本の夢」に触れてみてください。



会場京都国立近代美術館
開催期間2018年1月20日(土)~2018年3月4日(日)
休館日月曜日および2月13日(火) ただし2月12日(月・振休)は開館
開館時間午前9時30分~午後5時、金・土は~午後8時(いずれも入館は閉館の30分前まで)
所在地京都府京都市左京区岡崎円勝寺町
075-761-4111
HP : http://gogh-japan.jp/
料金一般 1,500円、大学生 1,100円、高校生 600円
展覧会詳細へ 「ゴッホ展 巡りゆく日本の夢」詳細情報
エリアレポーターのご紹介
白川瑞穂 白川瑞穂
関西在住の会社員です。学生の頃から美術鑑賞が趣味で、関西を中心に、色々なジャンルのミュージアムに出かけています。観た展示を一般人目線でお伝えしていきます。

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