インターネットミュージアム
美術館・博物館・イベント・展覧会 インターネットミュージアム
  インターネットミュージアム  >  エリアレポート  >  あべのハルカス美術館「生誕120年 東郷青児展」

あべのハルカス美術館「生誕120年 東郷青児展 夢と現(うつつ)の女たち」

撮影・文 [エリアレポーター]胤森由梨 / 2018年2月15日
まるでジャニーズ!イケメンすぎる前衛画家・東郷青児展があべのハルカス美術館で始まった!

作曲家の山田耕筰や画家の有島生馬、藤田嗣治などに可愛がられたという東郷青児。

展示会場に展示された彼の写真を見てみると、まるでジャニーズ?ではないかというくらいの超美男子。
若い頃から女性に大変モテたんだとか。彼はそのせいか、多くの女性像を描いています。

本展は初期の作品から代表作に至るまでを幅広く紹介する構成になっています。

日本で最初期の前衛画家として、二科展で華々しいデビューを飾った19歳の東郷青児は、24歳の時にフランスに留学します。

フランスではピカソやデュシャンと言った名だたる芸術家たちと交流し、美術の最先端に触れます。そして美術館では古典絵画の技術を貪欲に吸収し、幾何学的な構成と叙情性を統合した独自の画風を作り上げました。

帰国してからは、フランスで培ったモダンな造形感覚を武器に、大衆文化の中に活動の場を見出していきました。


(右から)東郷青児《超現実派の散歩》1929(昭和4)年、東郷青児《窓》1929(昭和4)年、東郷青児《静物(ゆりの花)》1930(昭和5)年

帰国後の翌年、1929年に開催された二科展に出品された、《超現実派の散歩》と《窓》は、阿部金剛や古賀春江、中川紀元の出品作とともに「新傾向」であると評価されました。

《超現実派の散歩》という作品に描かれているのは「時間、空間、nostalgie」といったモチーフを取り出したものなんだとか。これは、 “超現実派”と呼ばれる美術潮流から、東郷自身が感じ取ったモチーフです。

東郷自身はそれを自身が“散歩する”つもりで描いてみたけれども、超現実派には属さない、という立場を明らかにしています。


(左から)東郷青児《手術室》1930(昭和5)年、東郷青児《椅子》1933(昭和8)年

この二つの作品に共通して描かれている、黒い手袋、片足だけ履いた黒い靴下、そして手術台は東郷が好んで描いたモチーフで、様々な作品に登場します。

これまでの作品に比べ、装飾性が削ぎ落とされていったように見えますが、その分、女性へのフェティッシュな視線が際立っています。


(右から)東郷青児《婦人像(屋上塔)》制作年不明、「京都近鉄百貨店(プラッツ近鉄)ショッピングバッグ」2007年復刻

東郷は1933年に帰国した、藤田嗣治との交流を通じて、文化人を主な対象とした展覧会や出版物から、一般の富裕層を客層とする百貨店とのつながりができたことによって、活動の幅が一気に広がりました。

こちらの作品は、かつて京都の街のシンボル的存在であった、丸物百貨店本店を背景に、モダンなファッションに身を包んだ女性がそれを見上げるように描かれています。作品は当時のショッピングバッグに採用されました。

左に展示されているのは、後に京都近鉄百貨店となってから、復刻したショッピングバッグです。もう一回復活しないかなー・・・と願うばかりです。

展示会場には、丸物百貨店から依頼を受けて制作された、藤田嗣治と競作の装飾壁画も展示されているので、そちらもお見逃しなく。

会場あべのハルカス美術館
開催期間2018年2月16日(金)~4月15日(日)
休館日2月19日(月)、26日(月)、3月5日(月)、4月2日(月)
開館時間火~金 / 10:00~20:00、月土日祝 / 10:00~18:00(入場は閉館の30分前まで)
所在地大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16階
06-4399-9050
HP : http://togoseiji120th.jp/
料金一般 1,300円、大学・高校生 900円、中学・小学生 500円
展覧会詳細へ 「生誕120年 東郷青児展 夢と現(うつつ)の女たち」詳細情報
エリアレポーターのご紹介
胤森由梨 胤森由梨
美術が大好きなアートライターです。美術鑑賞に関わる仕事を広げていきたいと思っています。現在、instagram「tanemo0417」「artgram1001」でもアート情報を発信中です! ブログ「たねもーのアート録」http://tanemo-art.com/

エリアレポーター募集中!
あなたの目線でミュージアムや展覧会をレポートしてみませんか?

取材レポート
サントリー美術館「琉球 美の宝庫」
琉球 美の宝庫
東京都美術館「没後50年 藤田嗣治展」
藤田嗣治
三菱一号館美術館「ショーメ 時空を超える宝飾芸術の世界」
「ショーメ」展
国立西洋美術館「ミケランジェロと理想の身体」
ミケランジェロ
国立新美術館「ルーヴル美術館展 肖像芸術―人は人をどう表現してきたか」
ルーヴル 肖像芸術
東京国立博物館「特別展「縄文―1万年の美の鼓動」」
「縄文」展
神奈川県立歴史博物館「明治150年記念 真明解・明治美術」
真明解・明治美術
静嘉堂文庫美術館「─ 明治150年記念 ─ 明治からの贈り物」
明治からの贈り物
文豪・泉鏡花×球体関節人形~迷宮、神隠し、魔界の女~
泉鏡花×人形
平塚市美術館「金魚絵師 深堀隆介展 平成しんちう屋」
深堀隆介
太田記念美術館「落合芳幾」
落合芳幾
国立歴史民俗博物館「企画展示「ニッポンおみやげ博物誌」」
おみやげ博物誌
没後50年 河井寬次郎展 ―過去が咲いてゐる今、未来の蕾で一杯な今―
河井寬次郎展
東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館「巨匠たちのクレパス画展 ―日本近代から現代まで―」
クレパス画展
出光美術館「「江戸名所図屏風」と都市の華やぎ」
都市の華やぎ
千葉市美術館「木版画の神様 平塚運一展」
平塚運一
「森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボ ボーダレス」が開館
森ビル×チームラボ
「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館」がリニューアルオープン
岐阜かかみがはら
航空宇宙博物館
「川島小鳥写真展「つきのひかり あいのきざし」」
[エリアレポート]
「川島小鳥写真展」
「東京都美術館「没後50年 藤田嗣治展」」
[エリアレポート]
藤田嗣治
大阪歴史博物館 「明治維新150年NHK大河ドラマ特別展「西郷どん」」
[エリアレポート]
西郷どん
「ポーラ美術館「ルドン ひらかれた夢 ―幻想の世紀末から現代へ」」
[エリアレポート]
ルドンひらかれた夢
「ルーヴル美術館展 肖像芸術-人は人をどう表現してきたか」
[エリアレポート]
ルーヴル 肖像芸術
「ヴァンジ彫刻庭園美術館「須田悦弘 ミテクレマチス」」
[エリアレポート]
須田悦弘
第3回 インターネットミュージアム検定
ミュージアグッズのオンラインショップ ミュコレ
2018年の展覧会予定(東京近郊・大阪近郊) 博物館・美術館の情報
皇室がご覧になった展覧会 博物館・美術館の情報
テレビでミュージアム 博物館・美術館の情報
エリアレポート(読者による取材記事) 博物館・美術館の情報
ニュース
一覧
東日本大震災・ミュージアム関連情報サイト MUSEUM ACTION
イベント検索ランキング
生誕100年 いわさきちひろ、絵描きです。 ルーヴル美術館展 肖像芸術―人は人をどう表現してきたか 生誕110年 田中一村展 フェルメール展
縄文―1万年の美の鼓動 「江戸名所図屏風」と都市の華やぎ 特別展 人形師 辻村寿三郎 プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光
博物館・美術館検索
ミュージアム干支コレクションアワード 干支コレクションアワード「犬」
グランプリは 大和文華館 でした
人気の展覧会 ブログパーツ アクセス数が多い展覧会を地域別にご紹介、ご自由にどうぞ。
ミュージアムキャラクターアワード2018 ミュージアムキャラクターアワード
2018 スタート!!
刀剣乱舞(とうらぶ)に登場する刀たち 「刀剣乱舞-ONLINE-」に実装された刀、IM取材分をまとめました。
パートナーサイト 関連リンク集

             

博物館、美術館、展覧会の情報登録
博物館、美術館、展覧会に最適。広告のお問い合わせ
インターネットミュージアムへのお問い合わせ

Copyright(C)1996-2018 Internet Museum Office. All Rights Reserved.
ミュージアム・博物館・美術館の情報サイト[インターネットミュージアム]は、丹青グループが運営しています
協力/ (株)丹青研究所 、編集・制作/ (株)丹青社