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  インターネットミュージアム  >  エリアレポート  >  京都国立近代美術館「明治150年展 明治の日本画と工芸」

明治150年展 明治の日本画と工芸

撮影・文 [エリアレポーター]白川瑞穂 / 2018年3月26日


明治元年から150年目の今年、記念の展覧会が各地で予定されています。

京都国立近代美術館では、京都府画学校と日本画、そして超絶技巧がブームの明治の工芸を軸にした展覧会が開催中です。



明治維新後、都が東京に移り、人口が減って地場産業が衰退する危機感を覚えた京都では、技芸の継承と美術の発展を願って京都府画学校が設立されました。

高い芸術性を持った日本画家たちの描いた図案は輸出用の工芸品に用いられ、そのクオリティを更に高めるとともに、海外でも高い評価を受けることになったのです。

当展では、当時、京都画壇でも活躍した幸野楳嶺、今尾経年、岸竹堂、竹内栖鳳などの優美な作品が展示されています。


幸野楳嶺 (下絵) 縮緬地御簾に菊文様型友禅染裂 明治23年(1890) 株式会社 千總


竹内栖鳳 左 池塘浪静 明治20年(1887) 京都市美術館 右 羅馬古城図 明治34年(1901) 京都国立近代美術館

続く明治の工芸の展示では、パリ万博会場をイメージしたコーナーが設けられています。
日本の文化や芸術が賞賛され、歓迎された当時の熱気が伝わるかのよう。



前の時代に幕府に重用され、庇護されていた画家や職人たちが職を失い、技術の損失も招く可能性があったこと、また、西洋各国に文化面でも経済面でも追いつき追い越すため、日本は国を挙げて殖産興業を推し進め、工芸品の輸出と外貨獲得に乗り出します。

鮮やかな色彩といわゆる超絶技巧を生かした陶磁器は特に高い人気を誇りました。


武蔵屋大関 金蒔絵芝山花鳥図飾器 明治時代 京都国立近代美術館


井上良寛(初代) 高浮彫群猿花瓶 明治時代 横山美術館

日本の窯業技術の改良に大きく貢献したお雇い外国人ワグネルが生み出した旭焼も紹介されています。



日本画の繊細さを存分に生かした透明感あふれる色彩が魅力的です。


ゴットフリート・ワグネル 旭焼 釉下彩葡萄図陶板 明治23―29年(1890−1896) 京都国立博物館

下絵が存在する陶磁器は一緒に展示されていて、見比べることができるのも、この展覧会の楽しみのひとつです。




上 並河靖之 桜蝶図平皿 明治時代 京都国立近代美術館
下 並河工場 下図「桜蝶文皿」 明治時代 並河靖之七宝記念館

海外への輸出で高い評価を得、明治の京都経済にも大きく貢献した、千總、川島織物、象彦、京都髙島屋などの工芸品も展示されており、現代に続いている京都の老舗企業の美と技術への誇りを感じさせます。


西村總左衛門(十二代) 孔雀図刺繍屏風 明治33―43年(1900―10) 京都国立近代美術館


飯田新七(四代) 盧に虎図刺繍額 明治―大正時代 京都国立近代美術館

超絶技巧と京都がコラボした見どころたっぷりの展覧会。
ぜひ春爛漫の京都・岡崎へお出かけになってご覧ください。



会場京都国立近代美術館
開催期間2018年3月20日(火)~2018年5月20日(日)
休館日月曜日(ただし、4月30日(月・休)は開館)
開館時間午前9時30分~午後5時、金・土は~午後8時(いずれも入館は閉館の30分前まで)
所在地京都府京都市左京区岡崎円勝寺町
075-761-4111
HP : http://www.momak.go.jp/
料金一般 1,000円、大学生 500円、高校生・18歳未満は無料
展覧会詳細へ 「明治150年展 明治の日本画と工芸」詳細情報
エリアレポーターのご紹介
白川瑞穂 白川瑞穂
関西在住の会社員です。学生の頃から美術鑑賞が趣味で、関西を中心に、色々なジャンルのミュージアムに出かけています。観た展示を一般人目線でお伝えしていきます。

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