インターネットミュージアム
美術館・博物館・イベント・展覧会 インターネットミュージアム
  インターネットミュージアム  >  エリアレポート  >  あべのハルカス美術館「生誕120年 イスラエル博物館所蔵 ミラクル エッシャー展」

あべのハルカス美術館「ミラクル エッシャー展」

文 [エリアレポーター]tomokoy / 2018年11月15日
大阪・天王寺のあべのハルカス美術館で開催されている「ミラクル エッシャー展」。
エッシャーと聞いてまずイメージするのは、やはりこのチラシにあるような、まか不思議な世界です。



理屈抜きで楽しめそう、と足を運びました。

展示は8つのキーワードを切り口に展開されています。
最初のキーワードは『科学』。エッシャーの作品の、どのあたりが科学なのでしょうか。


《貝》 妙な存在感があります。
科学というと、何となく理科の実験のようなものを連想しますが、エッシャーが関心をもっていたのは幾何学、そして結晶学というもの。
自分は「結晶学というものがこの世にあるのか(知らなかった…)」という人間ですが、その道の人にとっては、たまらない展示なのではないかと思います。

次のキーワードは『聖書』。天地創造など、聖書にちなんだ作品が並びます。


《バベルの塔》 イスラエル博物館の学芸員の方が解説中。
エッシャーは、建築装飾美術学校で学んでいたそう。なるほど、描かれた構造物の揺るぎなさに納得です。

『風景』。
イタリアのアマルフィ海岸など、急勾配の土地を描いた風景作品が並びます。
エッシャー自身はオランダ生まれのオランダ育ちですが、イタリアの風景に魅せられて、結婚を機に10年ほど住んでいたとのこと。縁の深い土地だったようです。

『人物』。
なかなか味のある作品が並んでいます。こちらは若かりし日の自画像。


《椅子に座っている自画像》 1920年 All M.C. Escher works © The M.C. Escher Company, The Netherlands. All rights reserved. www.mcescher.com
『広告』。
くっきりと迷いのない線が見ていて心地よく、それでいて手仕事の温かみを感じます。
商業デザイン以外に、エッシャーがわが子の誕生を知らせるグリーティングカードも。とても愛らしいです。

『技法』。
ここで目を奪われたのは≪扁形動物≫という作品。
扁形(へんけい)動物とは、その名の通り体の平たい生物ですが、彼らが画面の四方から現れ、どこが始まりとも終わりともわからない空間を漂う様子を確認できます。


《扁形動物》 写真の右端の作品。
エッシャーはさまざまな技法に熟達し、例えばリトグラフをメゾチントに見せかける、などの技巧をこらしていたそう。
門外漢にはその価値がわからず、扁形動物に目が奪われていましたが…。
版画をよく知る人なら、感動するようなテクニックなのでしょう。

次の『反射』。鏡をモチーフにした作品が並びます。

最後の『錯視』では「これぞエッシャー」と叫びたくなる作品が目白押し。もはや言葉は必要ないと思えます。


《描く手》


《滝》 脳が心地よく裏切られ続けます。
《メタモルフォーゼⅡ》では、は虫類がいつのまにか正六角形になり、蜂の巣になり、蜂の間から魚が現れ…。その変化の鮮やかさに言葉を失います。


《メタモルフォーゼⅡ》(部分)
エッシャーの世界の底知れなさに触れた2時間(か、それ以上)。
見る人が自らその世界に参加せずにはいられない。謎解きしたくてたまらなくなる…
エッシャーの魅力はそこに尽きるなぁ…。そんなことを感じた一日でした。


会場あべのハルカス美術館
開催期間2018年11月16日(金)~2019年1月14日(月・祝)
休館日11月19日(月)、26日(月)、12月31日(月)、1月1日(火・祝)
開館時間10:00~20:00、月・土・日・祝は~18:00まで(入館は閉館の30分前まで)
所在地大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16階
06-4399-9050
HP : http://www.escher.jp/
料金一般 1,500円、大学・高校生 1,000円、中学・小学生 500円
展覧会詳細へ 「生誕120年 イスラエル博物館所蔵 ミラクル エッシャー展」 詳細情報
エリアレポーターのご紹介
tomokoy tomokoy
京阪神を中心に、気になる展示をぷらぷら見に出かけています。
「こんな見方も有りか」という感じでご覧いただければと思います。

エリアレポーター募集中!
あなたの目線でミュージアムや展覧会をレポートしてみませんか?

取材レポート
東京富士美術館「フランス絵画の精華」
フランス絵画の精華
寺田倉庫「STAR WARS™ Identities: The Exhibition」
スター・ウォーズ
ハラ ミュージアムアーク「印象派からその先へ ― 世界に誇る吉野石膏コレクション展」
印象派からその先へ
根津美術館「江戸の茶の湯
江戸の茶の湯
東京国立博物館
人、神、自然
出光美術館
やきもの入門
太田記念美術館「ラスト・ウキヨエ 浮世絵を継ぐ者たち ―悳俊彦コレクション」'
ラスト・ウキヨエ
国立科学博物館「特別展 ミイラ ~ 「永遠の命」を求めて」
特別展 ミイラ
明治神宮ミュージアム「天皇陛下御即位奉祝 明治神宮ミュージアム開館記念展」'
明治神宮M. 開館
上野の森美術館「ゴッホ展」'
ゴッホ展
横浜美術館「オランジュリー美術館コレクション
オランジュリー
国立西洋美術館「ハプスブルク展
ハプスブルク展
国立新美術館「カルティエ、時の結晶」
カルティエ
パナソニック汐留美術館「ラウル・デュフィ展 絵画とテキスタイル・デザイン」'
デュフィ
Bunkamura
リヒテンシュタイン
東京都美術館「コートールド美術館展 魅惑の印象派」'
コートールド美術館
神奈川県立近代美術館
ふたたびの「近代」
国立歴史民俗博物館「ハワイ:日本人移民の150年と憧れの島のなりたち」
ハワイ:日本人移民
エリアレポート 国立西洋美術館「ハプスブルク展 ー 600年にわたる帝国コレクションの歴史」
[エリアレポート]
ハプスブルク
エリアレポート 横尾忠則現代美術館「横尾忠則 自我自損展」
[エリアレポート]
横尾忠則 自我自損
エリアレポート 小泉八雲記念館「ハーンを慕った二人のアメリカ人」
[エリアレポート]
小泉八雲
エリアレポート 豊田市美術館「岡﨑乾二郎 ー 視覚のカイソウ」
[エリアレポート]
岡﨑乾二郎
エリアレポート MIHO MUSEUM「The 備前 ―土と炎から生まれる造形美―」
[エリアレポート]
The 備前
エリアレポート 名古屋市美術館「カラヴァッジョ展」
[エリアレポート]
カラヴァッジョ
エリアレポート 岐阜県美術館「リニューアルオープン特別企画」
[エリアレポート]
岐阜美リニューアル
エリアレポート 京都国立近代美術館「円山応挙から近代京都画壇へ」
[エリアレポート]
円山応挙
エリアレポート 東京オペラシティ アートギャラリー「カミーユ・アンロ 蛇を踏む」
[エリアレポート]
カミーユ・アンロ
第3回 インターネットミュージアム検定
B-OWND 工芸のマーケットプレイスミュージアグッズのオンラインショップ ミュコレ
2020年の展覧会予定(東京・名古屋・大阪 近郊)
2019年の展覧会予定(東京・名古屋・大阪 近郊)
皇室がご覧になった展覧会 博物館・美術館の情報
テレビでミュージアム 博物館・美術館の情報
エリアレポート(読者による取材記事) 博物館・美術館の情報
ニュース
一覧
東日本大震災・ミュージアム関連情報サイト MUSEUM ACTION
イベント検索ランキング
ゴッホ展 ハプスブルク展−600年にわたる帝国コレクションの歴史 ゴッホ展 特別展 ミイラ ~ 「永遠の命」を求めて
特別展 「大浮世絵展 ー 歌麿、写楽、北斎、広重、国芳 夢の競演 ー」 カラヴァッジョ展 富野由悠季の世界 ラウル・デュフィ展 ― 絵画とテキスタイル・デザイン ―
博物館・美術館検索
ミュージアム干支コレクションアワード 干支コレクションアワード「鼠」
11/29 10時 投票スタート!
ミュージアムキャラクターアワード2018 ミュージアムキャラクターアワード
2019、グランプリは「つくぞう&つくみ」でした
刀剣乱舞(とうらぶ)に登場する刀たち 「刀剣乱舞-ONLINE-」に実装された刀、IM取材分をまとめました。
パートナーサイト 関連リンク集

             

博物館、美術館、展覧会の情報登録
博物館、美術館、展覧会に最適。広告のお問い合わせ
インターネットミュージアムへのお問い合わせ

Copyright(C)1996-2019 Internet Museum Office. All Rights Reserved.
ミュージアム・博物館・美術館の情報サイト[インターネットミュージアム]は、丹青グループが運営しています
協力/ (株)丹青研究所 、編集・制作/ (株)丹青社