インターネットミュージアム
美術館・博物館・イベント・展覧会 インターネットミュージアム
  インターネットミュージアム  >  エリアレポート  >  すみだ北斎美術館「北斎アニマルズ」

すみだ北斎美術館「北斎アニマルズ」

文 [エリアレポーター]新井幸代 / 2019年2月4日
葛飾北斎の代表作と言えば、『冨嶽三十六景』や『北斎漫画』でのバリエーション豊かな人物の動きを思い浮かべる方も多いことでしょう。

そんな中、本企画展では北斎とその一門が描いた動物をテーマにした、親しみやすい展示となっています。


葛飾北斎『桜に鷹』天保5年(1834)頃 長大判錦絵
1章目は、生けるがごときアニマルとして、躍動感あふれる動物の絵が並びます。


葛飾北斎『富嶽百景』二編 夢の不二 天保6年(1835) 半紙本
首のかしげ方、目線の向け方といった動物特有の動き、羽や毛並みの1本1本までの描き込みなどが、特徴を捉えています。


葛飾北斎『三体画譜』栗鼠 猫 鼠 獅子 年未詳 半紙本

こちらの『三体画譜』では、1つの動物につき3体ずつ描き分ける試みがなされています。
右ページ下の段の猫は、飼い猫と思しき首輪のようなものを着けていても、猫特有の人との距離感まで醸し出されています。

続いて2章目は、かわいらしいアニマル。その名の通り、モフモフな癒し系動物達が集められています。


葛飾北斎『三体画譜』馬 兎 猿 狗猧 文化13年(1816) 半紙本
左ページ下の段の狗猧(えのころ)とは、子犬のこと。
ころころとした体型にうるんだ瞳の姿で描かれる子犬はとてもかわいいのですが、円山応挙など同時代の他の絵師にも見られ、何だか北斎らしくありません。


葛飾北斎『北斎漫画』十一編 鶏 犬 文政6年(1823)~天保4年(1833) 半紙本
対照的に、『北斎漫画』の1番左の子犬は、成犬と一緒になって吠える力強い姿に愛おしさを感じます。

最後が、3章 絵ならではのアニマル。この章は、物語に出てくる実在しない動物や、意匠に用いられた動物などバラエティーにとんでいます。


葛飾北斎『北斎漫画』三編 人魚 水獺 他 文化12年(1815) 半紙本
『北斎漫画』にも、ナマコと同じページに人魚や河童といった想像上の生き物が描かれていて驚きます。
江戸時代の人は、複数の動物の骨を組み合わせて人魚のミイラを作ってしまったくらいですから、人魚の存在は信じていたのかもしれません。
ですが、北斎の描いた人魚(右上)は、人魚というより人面魚といったほうが良さそうな生き物に仕上がっています。


葛飾北斎『新形小紋帳』ふじのまひつる 花たちばなまひつる 他 文政7年(1824)中本
着物の柄の図案集では、現代でもそのまま通用するようなモダンなデザインセンスを感じられます。

今年は北斎没後170年、来年には生誕260年と節目の年が続き、目にする機会も増えるでしょう。
これを機会に、北斎の新たな一面を垣間見てはいかがでしょうか。


会場すみだ北斎美術館
開催期間2019年2月5日(火)~2019年4月7日(日)
休館日月曜日(祝日の場合は翌平日)
開館時間9:30~17:30(入館は閉館の30分前まで)
所在地東京都墨田区亀沢二丁目7番2号
03-5777-8600(ハローダイヤル)
HP : http://hokusai-museum.jp/
料金一般 1,000円、高校生・大学生 700円、中学生 300円、65歳以上 700円、障がい者 300円
展覧会詳細へ 「北斎アニマルズ」 詳細情報
エリアレポーターのご紹介
新井幸代 新井幸代
興味の幅が広いため、美術館だけでなく、自然科学・歴史系の博物館も好きです。
直感の趣くまま、観たいな、良いな、と思った展覧会をレポートしていきたいとおもいます。
ブログ:~No Love, No Museum.~
http://ameblo.jp/nolove-nomuseum/

エリアレポーター募集中!
あなたの目線でミュージアムや展覧会をレポートしてみませんか?

取材レポート
国立科学博物館「特別展 「恐竜博 2019」
恐竜博 2019
国立新美術館「ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」
ウィーン・モダン
東京国立博物館「特別企画 奈良大和四寺のみほとけ」
奈良大和四寺
小田原文学館「「坂口安吾」ができるまで」
「坂口安吾」展
渋谷区立松濤美術館「華めく洋食器 大倉陶園100年の歴史と文化」
大倉陶園100年
千葉市美術館「没後60年 北大路魯山人 古典復興 ― 現代陶芸をひらく ―」
北大路魯山人
サントリー美術館「遊びの流儀 遊楽図の系譜」
遊びの流儀
東京都江戸東京博物館「発掘された日本列島2019」'
発掘された日本列島
国立新美術館「クリスチャン・ボルタンスキー ― Lifetime」
ボルタンスキー展
ちひろ美術館・東京「ショーン・タンの世界展 どこでもないどこかへ」'
ショーン・タン展
日本科学未来館「企画展「マンモス展」 その「生命」は蘇るのか」'
マンモス展
ホキ美術館「スペインの現代写実絵画
スペインの現代写実
静嘉堂文庫美術館「書物にみる海外交流の歴史~本が開いた異国の扉~」
[エリアレポート]
書物にみる海外交流
細見美術館「世界を変える美しい本 インド・タラブックスの挑戦」
[エリアレポート]
タラブックスの挑戦
国立新美術館「ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」
[エリアレポート]
ウィーン・モダン
三井記念美術館「日本の素朴絵 ― ゆるい、かわいい、たのしい美術 ―」
[エリアレポート]
日本の素朴絵
国立西洋美術館「国立西洋美術館開館60周年記念 松方コレクション展」
[エリアレポート]
松方コレクション展
入江泰吉記念奈良市写真美術館「石内都 布の来歴 ― ひろしまから」
[エリアレポート]
「石内都」展
第3回 インターネットミュージアム検定
ミュージアグッズのオンラインショップ ミュコレ
2019年の展覧会予定(東京・名古屋・大阪 近郊)
皇室がご覧になった展覧会 博物館・美術館の情報
テレビでミュージアム 博物館・美術館の情報
エリアレポート(読者による取材記事) 博物館・美術館の情報
ニュース
一覧
東日本大震災・ミュージアム関連情報サイト MUSEUM ACTION
イベント検索ランキング
特別展 「恐竜博 2019」 特別展「三国志」 ハプスブルク展−600年にわたる帝国コレクションの歴史 国立西洋美術館開館60周年記念 松方コレクション展
唐三彩 ― シルクロードの至宝 ― 福島復興祈念展「興福寺と会津」 メスキータ展 マリアノ・フォルチュニ 織りなすデザイン 展
博物館・美術館検索
ミュージアム干支コレクションアワード 干支コレクションアワード「猪」
グランプリは「ペッカリー(ヘソイノシシ)象形土偶」でした
ミュージアムキャラクターアワード2018 ミュージアムキャラクターアワード
2018、グランプリは
「雷切丸くん」でした
人気の展覧会 ブログパーツ アクセス数が多い展覧会を地域別にご紹介、ご自由にどうぞ。
刀剣乱舞(とうらぶ)に登場する刀たち 「刀剣乱舞-ONLINE-」に実装された刀、IM取材分をまとめました。
パートナーサイト 関連リンク集

             

博物館、美術館、展覧会の情報登録
博物館、美術館、展覧会に最適。広告のお問い合わせ
インターネットミュージアムへのお問い合わせ

Copyright(C)1996-2019 Internet Museum Office. All Rights Reserved.
ミュージアム・博物館・美術館の情報サイト[インターネットミュージアム]は、丹青グループが運営しています
協力/ (株)丹青研究所 、編集・制作/ (株)丹青社