インターネットミュージアム
美術館・博物館・イベント・展覧会 インターネットミュージアム
  インターネットミュージアム  >  エリアレポート  >  練馬区立美術館「ラリック・エレガンス 宝飾とガラスのモダニティ-ユニマットコレクション-」

練馬区立美術館「ラリック・エレガンス」

文 [エリアレポーター]新井幸代 / 2019年2月23日
練馬区立美術館では、「ラリック・エレガンス 宝飾とガラスのモダニティ ― ユニマットコレクション ―」展が開催中です。

アール・ヌーヴォーのジュエリー作家として、またアール・デコのガラス工芸家として活躍したルネ・ラリック。
その2つの側面をもとに、本展では一躍有名となったパリ万国博覧会前後の年代に製作されたジュエリーから、晩年のガラス花瓶までが通観できます。

第1章は、アール・ヌーヴォーのジュエリー。
ペンダントやブローチが20点と、製作過程を窺い知ることのできるドローイング、テストピース数10点が並びます。


ネックレス《花》 1900-1905年頃 金、ガラス、バロック真珠

ネックレス《花》(部分)
こちらの花の部分がガラスでできたネックレスは、着用時には見えない花びらの中まで丁寧に作られていました。


ペンダント/ブローチ《ケシの女》 1898-1900年頃 銀、ガラス、バロック真珠 共箱付
また、こちらのペンダントを含む3点は、それぞれ独立した小さな展示ケースのお陰で、女性の表情がはっきりとわかるほどの至近距離で鑑賞できました。

珍しい所では、鋳造の原型を試したと思しき金属片のテストピースがありました。


テストピース《コティの香水瓶レフルールのシール》 1905-1908年頃 技法・素材不明
完成品のジュエリーにみられる細やかさと比較すると、テストピースの方は大まかな造形を確認しているといった感じです。
初めから精密な型を作って製作していた訳ではないのだなと想像されます。

第2章は、アール・デコのガラス。
アール・ヌーヴォーの装飾性とは対象的に、シンプルでモダン、かつ実用性のあるアール・デコのガラス工芸品が180点強。
時代の変化を先読みしたかのようなラリックの転身には、驚くばかりです。

夫婦円満の象徴である雌雄のセキセイインコの花瓶は、当時の結婚祝いとして喜ばれたそうです。


左)花瓶《セイロン》 1924年 オパルセントガラス、プレス成形、パチネ / 右)鉢《セキセイインコ》 1931年 オパルセントガラス、プレス成形、パチネ
文字盤のインコが特にキュートな置時計も出品されていました。


小型置時計《セキセイインコ》 1926年 オパルセントガラス、プレス成形、文字盤は金属と象牙、彩色画
置時計は、当時としてはまだ珍しい電池式です。
こちらもプレゼントとして贈られたものでしょうか。


化粧セット《ダリア》 1931年 / 奥左、中央)化粧瓶 No.2 / 奥右)アトマイザー No.3 透明ガラス、型吹き成形、栓はプレス成形、エナメル彩、パチネ / 手前左)蓋物 No.3 / 手前右)蓋物 No.2 透明ガラス、プレス成形、エナメル彩、パチネ
使うほど優雅な気分になれそうな化粧瓶などは、実際に使ってみたいところです。


左)グラスセット《ティオンヴィル》 1924年 透明ガラス、型吹き、脚部プレス成形、エナメル彩 / 右)グラスセット《タン》 1924年 透明ガラス、宙吹き、脚部プレス成形、エナメル彩
ラリックの中では断然シンプルなグラスセットですが、アクセントとなるデザイン部分にアール・ヌーヴォーの雰囲気が残されているように感じます。


花瓶《蝶》 1936年 透明ガラス、プレス成形、羽の熔着
晩年に製作された花瓶には装飾性が高いデザインのものがあります。
まるで、時代に逆行したか、昔を回顧したかのように。
時代に合わせて売れる物を製作していたかのようなラリックが、本当に作りたかったのは何だったのだろうかと、思いを馳せました。

※写真はすべて、許可をいただいて撮影をしています。


会場練馬区立美術館
開催期間2019年2月24日(日)~2019年4月21日(日)
休館日月曜日
開館時間10:00~18:00(入館は、17:30まで)
所在地東京都練馬区貫井1-36-16
03-3577-1821
HP : https://www.neribun.or.jp/museum.html
料金一般 800円、65~74歳 600円、高校、大学生 600円、中学生以下および75歳以上は無料
展覧会詳細へ 「ラリック・エレガンス 宝飾とガラスのモダニティ ― ユニマットコレクション ―」 詳細情報
エリアレポーターのご紹介
新井幸代 新井幸代
興味の幅が広いため、美術館だけでなく、自然科学・歴史系の博物館も好きです。
直感の趣くまま、観たいな、良いな、と思った展覧会をレポートしていきたいとおもいます。
ブログ:~No Love, No Museum.~
http://ameblo.jp/nolove-nomuseum/

エリアレポーター募集中!
あなたの目線でミュージアムや展覧会をレポートしてみませんか?

取材レポート
町田市立国際版画美術館「美人画の時代―春信から歌麿、そして清方へ―」
美人画の時代
国立科学博物館「特別展 ミイラ ~ 「永遠の命」を求めて」
特別展 ミイラ
明治神宮ミュージアム「天皇陛下御即位奉祝 明治神宮ミュージアム開館記念展」'
明治神宮M. 開館
渋谷区立松濤美術館「日本・東洋 美のたからばこ」
美のたからばこ
横浜美術館「オランジュリー美術館コレクション
オランジュリー
国立西洋美術館「ハプスブルク展
ハプスブルク展
太田記念美術館「ラスト・ウキヨエ 浮世絵を継ぐ者たち ―悳俊彦コレクション」'
ラスト・ウキヨエ
東京国立近代美術館工芸館「竹工芸名品展:ニューヨークのアビー・コレクション
竹工芸名品
東京国立博物館「正倉院の世界
正倉院の世界
五島美術館「特別展 美意識のトランジション ─ 十六から十七世紀にかけての東アジアの書画工芸 ─」
美のトランジション
東京都美術館「コートールド美術館展 魅惑の印象派」'
コートールド美術館
国立歴史民俗博物館「ハワイ:日本人移民の150年と憧れの島のなりたち」
ハワイ:日本人移民
上野の森美術館「ゴッホ展」'
ゴッホ展
神奈川県立近代美術館
ふたたびの「近代」
Bunkamura
リヒテンシュタイン
国立新美術館「カルティエ、時の結晶」
カルティエ
福田美術館「開館記念 福美コレクション展」
福田美術館 開館
パナソニック汐留美術館「ラウル・デュフィ展 絵画とテキスタイル・デザイン」'
デュフィ
三井記念美術館「茶の湯名椀『高麗茶碗』」'
高麗茶碗
寺田倉庫「STAR WARS™ Identities: The Exhibition」
スター・ウォーズ
ハラ ミュージアムアーク「加藤泉 ― LIKE A ROLLING SNOWBALL」
加藤泉
東京富士美術館「フランス絵画の精華」
フランス絵画の精華
エリアレポート MIHO MUSEUM「The 備前 ―土と炎から生まれる造形美―」
[エリアレポート]
The 備前
エリアレポート 名古屋市美術館「カラヴァッジョ展」
[エリアレポート]
カラヴァッジョ
エリアレポート 岐阜県美術館「リニューアルオープン特別企画」
[エリアレポート]
岐阜美リニューアル
エリアレポート 京都国立近代美術館「円山応挙から近代京都画壇へ」
[エリアレポート]
円山応挙
エリアレポート 秋田県立美術館 「特別展 キスリング展 エコール・ド・パリの巨匠」
[エリアレポート]
キスリング
エリアレポート 岡山芸術交流2019 「IF THE SNAKEもし蛇が」
[エリアレポート]
岡山芸術交流
エリアレポート 国立科学博物館「風景の科学展 芸術と科学の融合」
[エリアレポート]
風景の科学展
エリアレポート 横尾忠則現代美術館「横尾忠則 自我自損展」
[エリアレポート]
横尾忠則 自我自損
エリアレポート 中之島香雪美術館 「交流の軌跡―初期洋風画から輸出漆器まで」
[エリアレポート]
交流の軌跡
エリアレポート 県立神奈川近代文学館 特別展「中島敦展 ― 魅せられた旅人の短い生涯」
[エリアレポート]
中島敦
エリアレポート 東京オペラシティ アートギャラリー「カミーユ・アンロ 蛇を踏む」
[エリアレポート]
カミーユ・アンロ
第3回 インターネットミュージアム検定
B-OWND 工芸のマーケットプレイスミュージアグッズのオンラインショップ ミュコレ
2020年の展覧会予定(東京・名古屋・大阪 近郊)
2019年の展覧会予定(東京・名古屋・大阪 近郊)
皇室がご覧になった展覧会 博物館・美術館の情報
テレビでミュージアム 博物館・美術館の情報
エリアレポート(読者による取材記事) 博物館・美術館の情報
ニュース
一覧
東日本大震災・ミュージアム関連情報サイト MUSEUM ACTION
イベント検索ランキング
ゴッホ展 ハプスブルク展−600年にわたる帝国コレクションの歴史 特別展 ミイラ ~ 「永遠の命」を求めて 御即位記念特別展「正倉院の世界 ― 皇室がまもり伝えた美 ―」
ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道 カラヴァッジョ展 ラウル・デュフィ展 ― 絵画とテキスタイル・デザイン ― 特別展 「大浮世絵展 ー 歌麿、写楽、北斎、広重、国芳 夢の競演 ー」
博物館・美術館検索
ミュージアムキャラクターアワード2018 ミュージアムキャラクターアワード
2019、グランプリは「つくぞう&つくみ」でした
ミュージアム干支コレクションアワード 干支コレクションアワード「猪」
グランプリは「ペッカリー(ヘソイノシシ)象形土偶」でした
人気の展覧会 ブログパーツ アクセス数が多い展覧会を地域別にご紹介、ご自由にどうぞ。
刀剣乱舞(とうらぶ)に登場する刀たち 「刀剣乱舞-ONLINE-」に実装された刀、IM取材分をまとめました。
パートナーサイト 関連リンク集

             

博物館、美術館、展覧会の情報登録
博物館、美術館、展覧会に最適。広告のお問い合わせ
インターネットミュージアムへのお問い合わせ

Copyright(C)1996-2019 Internet Museum Office. All Rights Reserved.
ミュージアム・博物館・美術館の情報サイト[インターネットミュージアム]は、丹青グループが運営しています
協力/ (株)丹青研究所 、編集・制作/ (株)丹青社