インターネットミュージアム
美術館・博物館・イベント・展覧会 インターネットミュージアム
【注意】新型コロナウィルス感染防止にともない、展覧会・イベントは中止になる場合があります。必ず公式サイトでご確認ください。[休館情報はこちら]
  インターネットミュージアム  >  エリアレポート  >  MIHO MUSEUM「The 備前 ―土と炎から生まれる造形美―」

MIHO MUSEUM「The 備前 ―土と炎から生まれる造形美―」

文 [エリアレポーター]tomokoy / 2019年9月13日

滋賀県のMIHO MUSEUMで「The 備前 ―土と炎から生まれる造形美―」が開催されています。
岡山県備前市の伊部(いんべ)地域を中心に生産されている備前焼。
時代順に3つの章で紹介されています。

「Ⅰ章 源流としての備前焼」では、桃山時代から江戸時代にかけての作品が並びます。
まずは、ひょうたん型の徳利がお出迎え。


瓢形徳利(ひさごがたとくり) 銘 くくり猿 桃山時代 MIHO MUSEUM

ぐにゃりと首をかしげた徳利。胴の下の部分にもくぼみがあり、手に持ったとき、親指と人差し指がちょうどおさまる形になっています。
「備前徳利、お酒がうまい」という言い回しが昔からあるそうで、実際にお酒を注いでみたくなります。

下の作品も、ひょうたん型です。


備前瓢形茶入(びぜんひさごがたちゃいれ)桃山時代 MIHO MUSEUM

お茶の葉を入れる器です。
表面が釉薬(うわぐすり)に覆われておらず、絵付けもなく、土の表情が出る備前焼。
桃山時代、茶をたしなむ人々に愛好され、多くの器がつくられました。
ちなみに赤い色は、原料となる土に鉄分が多く含まれていることと関係があるそうです。

下も、茶席で使われた器です。


耳付花入(みみつきはないれ) 銘 シバノ戸 桃山時代

どっしりとした花入(はないれ)。
「備前の花入、花が長持ち」という言い回しもあり、花の持ちのよさや、水の腐りにくさが経験的に知られているようです。


陶板 桃山時代 人間国宝美術館

直径50~60cmくらいの分厚い陶製の板です。
大きな甕(かめ)などを焼くとき、甕にフタをするようにこの板を置き、さらにその上に小さな器をのせて、たくさんの器を一度に焼きました。
丸い模様のように見えるのは、上にのせていた器のあとです。
人に見せることを前提にしていない分、土のむき出しのエネルギーを感じます。

「Ⅱ章 近代の陶芸家と備前焼」では、昭和から平成にかけて活躍した6名の陶芸家による作品が紹介されています。


伊勢﨑満 緋襷荒土大壺(ひだすきあらつちおおつぼ)(1970年)

あざやかな緋色が目を引く壺。
少し大きな砂粒のようなものが混じった肌合いです。
備前焼の原料となる土は、主に田んぼの下から採られています。 きめの細かい粘土ですが、ここでは山の粗い土を混ぜ入れているそうです。

「Ⅲ章 現代の備前焼」では、現在活躍中の9名の作家による作品が紹介されています。



作家の一人、森陶岳(もり とうがく)氏による作品です。

下の写真も森氏の作品の一つです。


森 陶岳 砂壺 (1970年)東京国立近代美術館

火山の岩が壺に姿を変えたかのような風合い。
河川工事で出てきた土を混ぜて使っているそうです。


島村 光 群雀(むれすずめ) (2002年)

チュンチュンと可愛い声が聞こえてきそう。なんとなく、おいしそうでもあります。


こうした陶芸の展示を見ると、つい作品に触りたくなります。
そう思うのは陶芸家も同じ、というよりそれ以上の思いがあるようで、土や陶器に触れたくなるのは「人類の郷愁」という、ある陶芸家の言葉が紹介されていて印象的でした。
「人も土から生まれ、いずれ土に還る存在だから」と。

最初から最後まで「The 土」とでも呼びたくなるような備前焼の世界。
MIHO MUSEUMのあと、兵庫、岡山、愛知を巡回します。


会場MIHO MUSEUM
開催期間2019年9月14日(土)~2019年12月15日(日)
開館時間10:00~17:00(入館は16:00まで)
所在地滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300
0748-82-3411
HP : http://miho.jp
料金一般 1,100円、高・大生 800円、小・中生 300円
展覧会詳細へ 「The 備前 ―土と炎から生まれる造形美―」 詳細情報
エリアレポーターのご紹介
tomokoy tomokoy
京阪神を中心に、気になる展示をぷらぷら見に出かけています。
「こんな見方も有りか」という感じでご覧いただければと思います。

エリアレポーター募集中!
あなたの目線でミュージアムや展覧会をレポートしてみませんか?

新型コロナウイルス特集 with corona after corona
新型コロナウイルス特集 美術館・博物館・ミュージアムの休館・再開情報(毎日更新)
新型コロナウイルス特集 開幕延期・中止になった展覧会 会場レポート
新型コロナウイルス特集 会期が変更された2020年注目の展覧会
新型コロナウイルス特集 再開したミュージアムで始まった展覧会
取材レポート
泰巖歴史美術館がオープン'
泰巖歴史美術館
国立新美術館「古典×現代2020」'
古典×現代2020
エリアレポート 豊田市美術館「久門 剛史 - らせんの練習」
[エリアレポート]
久門剛史展
東京国立近代美術館「ピーター・ドイグ」'
ピーター・ドイグ
国立西洋美術館「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」'
ロンドンナショナル
エリアレポート 愛知県陶磁美術館「異才 辻晉堂の陶彫」
[エリアレポート]
辻晉堂の陶彫
エリアレポート 茨城県陶芸美術館「幻の横浜焼・東京焼」
[エリアレポート]
幻の横浜焼・東京焼
エリアレポート 京都市京セラ美術館がオープン
[エリアレポート]
京セラ美術館
エリアレポート ふじのくに地球環境史ミュージアム「消えゆく隣人」
[エリアレポート]
消えゆく隣人
足立美術館に「魯山人館」がオープン'
魯山人館オープン
クラシックホテル展
クラシックホテル
アソビル「バンクシー展
バンクシー
岡田美術館「生誕260年記念 北斎の肉筆画
北斎の肉筆画
三菱一号館美術館「画家が見たこども」'
画家が見たこども
エリアレポート 静岡県立美術館「開校100年 きたれ、バウハウス」
[エリアレポート]
きたれ、バウハウス
太田記念美術館「月岡芳年
月岡芳年
エリアレポート 東京国立近代美術館「ピーター・ドイグ展」
[エリアレポート]
ピーター・ドイグ
エリアレポート 細見美術館「飄々表具 ー 杉本博司の表具表現世界 ー」
[エリアレポート]
飄々表具 杉本博司
第3回 インターネットミュージアム検定
B-OWND 工芸のマーケットプレイスミュージアグッズのオンラインショップ ミュコレ
2020年の展覧会予定(東京・名古屋・大阪 近郊)
皇室がご覧になった展覧会 博物館・美術館の情報
テレビでミュージアム 博物館・美術館の情報
エリアレポート(読者による取材記事) 博物館・美術館の情報
ニュース
一覧
東日本大震災・ミュージアム関連情報サイト MUSEUM ACTION
イベント検索ランキング
ハマスホイとデンマーク絵画 写真展「138億光年 宇宙の旅」 みんなのミュシャ ミュシャからマンガへ ー 線の魔術 ロンドン・ナショナル・ギャラリー展
NHK大河ドラマ特別展「麒麟(きりん)がくる」 ランス絵画の精華 特別展『ねないこだれだ』誕生50周年記念 「せなけいこ展」 特別展 ライデン国立古代博物館所蔵 古代エジプト展
博物館・美術館検索
ミュージアム干支コレクションアワード 干支コレクションアワード「鼠」
グランプリは《大根喰う(大黒)》でした
ミュージアムキャラクターアワード2018 ミュージアムキャラクターアワード
2019、グランプリは「つくぞう&つくみ」でした
刀剣乱舞(とうらぶ)に登場する刀たち 「刀剣乱舞-ONLINE-」に実装された刀、IM取材分をまとめました。
パートナーサイト 関連リンク集

             

博物館、美術館、展覧会の情報登録
博物館、美術館、展覧会に最適。広告のお問い合わせ
インターネットミュージアムへのお問い合わせ

Copyright(C)1996-2020 Internet Museum Office. All Rights Reserved.
ミュージアム・博物館・美術館の情報サイト[インターネットミュージアム]は、丹青社グループが運営しています
協力/ (株)丹青研究所 、編集・制作/ (株)丹青社