「富山市民俗民芸村 考古資料館」からのコメント
かわいくないキャラ『バン爺』が、記録にも記憶にも残る第3位という好成績を収めることができて、関係者一同とても嬉しく思っています。ご投票いただいた全国の皆様、そして、『バン爺』にこうした機会を与えてくださったインターネット ミュージアム事務局の方々に心より感謝申し上げます。
この夏の46日間は、ハラハラドキドキが連続する暑く熱く長いものでした。
前半は、「100票行けば」という気持ちで始まりましたが、順位が上がるごとに欲も出てきて8月3日にトップに立つと、「もしや優勝も!」と期待を持たせてくれました(笑)。
しかし後半は、『かっ・ちゅうくん』『ソナ・エル』『サカイタケルくん』と激烈な順位争いとなり、目が離せない、仕事も手につかない、夜中にも順位チェック…の毎日を過ごしました。
「かわいいだけがキャラじゃない」「異彩を放つ」「渋キャラ」「シュールキャラ」「高齢キャラ」「癒しの顔」などの多彩な応援コメントに励まされながら、結果的には予想を超える得票数でゴールすることができました。多くの温かいご支援に、改めて御礼申し上げます。
富山平野の中央を南北に走る呉羽丘陵は、豊かな自然と幾多の史跡を残す文化の里です。その一遇に学習と憩いの一体化を願って開かれたのが富山市民俗民芸村です。そして富山市の約1,050か所もの遺跡で発掘された出土品を展示・保管しているのが考古資料館です。共に今年で35周年を迎えました。
無機質のコンクリート造りの外観にとっつき難く地味な考古資料…とはいえ先人が残した貴重な文化財に親しみをもって接していただけるようにと、2013年春にキャラクターを3体考案しました。
平安時代の人面墨書土器をモデルに誕生したのが『バン爺』です。縄文時代の土偶をモデルにした『ハッチー』『カガミィ』(こちらはかわいい)と共に、今は館内の展示品をわかりやすく説明してくれています。
富山市民俗民芸村はJR富山駅から車で5分という好立地にあり、東に標高3000m級の立山連峰を望むことができます。来年(2015年)3月には、北陸新幹線が開通し呉羽丘陵の真下を行き来します。
一人でも多くの皆さんの来村、考古資料館への来館を、『バン爺』と共にお待ちしております。
前列左から 立体バン爺、バン爺のモデルとなった人面墨書土器、後列右から バン爺をデザインした西村玲子さん、名づけ親の高木好美学芸員、冨樫修館長(2014.8.31 考古資料館にて)