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グランフロント大阪「ルーヴルNo.9 ~漫画、9番目の芸術~」

撮影・文 [エリアレポーター]胤森由梨 / 2016年11月30日
マンガってアートなの?


フランスでは、「バンド・デシネ」と呼ばれるマンガ文化があり、これらは絵画のように技巧に富んだ作品が多く、その特徴から第9番目のアートとして位置付けられています。

21世紀に入り、ルーヴル美術館では現代アートとしてマンガに注目し、ルーヴルをテーマに自由な表現で作品を描いてもらう、「ルーヴル美術館BDプロジェクト」をスタートさせました。

マンガの歴史を遡ってみると、日本では専門的な美術の訓練を受けた画家たちによって描かれたのが始まりです。その後、田河水泡や手塚治虫を始めとする、いわゆる美術訓練を受けていないマンガ家たちの作品が爆発的にヒットし、日本でマンガは娯楽文化として定着しました。

もともとアートの延長としてはじまったマンガは1990年代に村上隆等の芸術家によって、再びアートの中に取り込まれ、アートとして再評価されるようになりました。2000年代に入ると、金氏徹平やパラモデル達によって、マンガとアートがよりナチュラルに結び付けられるようになり、アートとマンガの境界線は徐々に無くなりつつあります。

この展覧会では、日仏など16人のマンガ家たちがパリのルーヴル美術館をテーマに描いたマンガの原画が約300点展示されています。

以下に、展覧会の風景をご紹介します。


こちらは第一章から第二章へ至る展示スペースです。ここはルーヴル美術館の表の顔をテーマにした展示から、同美術館の知られざる裏側をテーマにした異次元のストーリーへと移行していく、摩訶不思議な空間となっています。


こちらの展示室では、フランスのバンド・デシネと日本のマンガの違いが分かりやすく紹介されています。


こちらは坂本眞一の《王妃マリーアントワネット モナリザに会う》の展示コーナーです。丸ごと一室が漫画のストーリーの一章分になっています。

次に特に印象深かった作品をご紹介します。


こちらは荒木飛呂彦の《岸辺露伴ルーヴルへ行く》という作品の一部です。

この露伴のポーズは、実は左手前にあるミケランジェロの彫刻を模しています。ここにもアートとマンガの新たな関係性を考えるヒントがあるのかもしれません。


こちらはダヴィッド・プリュドムの《ルーヴル横断》の一部です。

これはかの有名な《モナ・リザ》をテーマにした作品で、モナ・リザの視点から見た景色が描かれています。彼女から見ると、私たちはこんな風に映るのではないでしょうか。写真を撮る人もいれば、じーっと作品を眺める人、本を読む人など様々です。そしてよーく見てみると、後ろに掛けられた巨大な作品と鑑賞者が重なり、まるで大きな作品をなしているかのようです。

日本ではこれまで、マンガは娯楽文化として定着し、アートとは少し距離を置いた文化として認識されてきました。フランスで新たに始まったマンガそのものを9番目のアートとする試みを通じて、今後、日本でアートとマンガはどのような融合を見せていくのでしょうか。

この展覧会では、実際に普段マンガを読むように絵と文章でゆっくりその世界観をお楽しみください。

会場グランフロント大阪 北館 ナレッジキャピタル イベントラボ
開催期間2016年12月1日(火)~2017年1月29日(日)
開館時間11時~18時(入場は閉館の30分前まで)
休館日12/31、1/1
所在地 大阪府大阪市北区大深町3-1
050-5542-8600(ハローダイヤル 8時~22時)
HP : http://manga-9art.com/
エリアレポーターのご紹介
胤森由梨 胤森由梨
美術が大好きな大学院生です。将来は美術鑑賞に関わる仕事がしたいと思っています。現在、instagram「tanemo0417」「artgram1001」でもアート情報を発信中です!

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