国際生物多様性年　大哺乳類展—海のなかまたち

海にすむクジラやイルカは、魚ではなく、私たちと同じ哺乳類のなかまです。ご存知のように哺乳類とは母乳でコドモを育てる動物のことで、恐竜時代には哺乳類はネズミのような小さな生き物でしたが、恐竜絶滅後に繁栄して、現在では5,000種以上になるといわれています。中でも海に生きる哺乳類は、海から陸へ進出して陸で暮らしていた4本足の生き物が、海に生活環境を求めてもどっていくという不思議な進化をたどりました。 本展は、はく製、骨格標本など約70種150点もの標本を通して、海棲哺乳類の進化と生態の謎に迫ります。シロナガスクジラ、マッコウクジラ、シャチ、ミナミゾウアザラシ、ジュゴンなど、世界のさまざまな地域でくらす、さまざまな海棲哺乳類を間近に見ることができます。また、クジラの歯に触れたり、クジラの歌を聴いたりと、体験型の展示を取り入れ、ファミリーで楽しめる展覧会となっています。過去に何度も報道されているイルカやクジラの集団座礁についても取り上げ、そのメカニズムや最新の研究成果も紹介します。