平成30年(2018年)は、明治元年(1868年)から起算して満150年に当たります。明治以降、近代国民国家への第一歩を踏み出した日本は、多岐にわたる近代化への取組を行い、国の基本的な形を築き上げていきました。また、多くの若者や女性等が海外に留学して知識を吸収し、外国人から学んだ知識を活かしつつ、単なる西洋の真似ではない、日本の良さや伝統を活かした技術や文化も生み出されました。
一方で、昨今に目を向ければ、人口減少社会の到来や世界経済の不透明感の高まりなど激動の時代を迎え、近代化に向けた困難に直面していた明治期と重なっており、「明治150年」を節目として、改めて明治期を振り返り、将来につなげていくことは、意義のあることだと考えています。こうした中、政府では、内閣官房副長官を議長とする「明治150年」関連施策各府省連絡会議」を設け、政府一体となって「明治150年」関連施策を推進しているところです。
岐阜県美術館では、「明治150年」を記念し、明治期に活躍した近代洋画の先駆者である山本芳翠の作品を中心とし、明治期に日本で描かれた作品とフランスで描かれた作品をパノラマ展示します。当時の日本人が描いていたものはどのようなものであったか。日本人が西洋から学ぶなかで、日本の良さや伝統を生かしたものはどのようなものであったか。明治からの作品を眺め見ることで、明治以後の文化や社会の様相を垣間見ることができる展示となっています。
【関連イベント】
・ミュージアムコンサート
「明治時代に想いを馳せる大塚朋美朗読会」
日時:7月1日(日)14:00~14:40
出演:大塚朋美、平岩和子
会場:岐阜県美術館多目的ホール※事前申込み不要、無料
「『150年の響き』-音にいのちが宿る-」
日時:7月8日(日)13:00~13:30
出演:木歌:ホッピー神山
会場:岐阜県美術館多目的ホール※事前申込み不要、無料
・ナンヤローネアートツアー
「明治150年展で《Such Such Such》」
日時:7月7日(土)13:30~14:50
担当:教育普及係
会場:岐阜県美術館所蔵品展覧室
※事前申込み不要、ただし「明治150年展」の観覧券が必要
【前期】2018年5月18日(金)~6月17日
【後期】2018年6月23日(土)~7月8日(日)