コレクション展 アナザー・ストーリー / 人の数だけ、物語がある。

マリー・ローランサンの《扇を持つ若い女》(1913年)、パブロ・ピカソの《首飾りをつけたジャクリーヌの肖像》(1959 年)、アンディ・ウォーホルの《マリリン・モンロー(マリリン)》(1967 年)。 いずれも、30 歳前後の女性の顔をクローズアップしています。 人生の激動期を迎えていた画家ローランサン自身の 30 歳の顔、その 14 年後にピカソの最期を看取ることになるジャクリーヌ・ロック 32 歳の顔、そしてアメリカ中の憧憬を集めながら1962 年に 36 歳という若さで亡くなった女優マリリン・モンロー27 歳の顔です。 優れた芸術家たちの手によって、異なる時空を生きた同年代の女性たちをめぐる物語がそれぞれに鮮やかに立ち上がっています。 本展覧会では、高崎市美術館所蔵のコレクションを中心として、「人生の中の顔」「物語る絵画たち」「戦争と美術」などをキーワードとして、それぞれの作品が秘めているもうひとつの物語を読み解いていきます。 加えて、群馬県を拠点に活躍する長野順子(銅版画)、大竹夏紀(ろうけつ染め)、村上早(むらかみ　さき/銅版画)の 3 人の作品をとおして、彼女たちの心のうちに秘められたユニークな物語を紹介します。