日本カメラ博物館(館長 森山眞弓)では、2019年10月29日(火)~2020年3月22日(日)まで、特別展「カメラと写真家 ~機材と表現の180年史~」を開催します。
日本カメラ博物館のルーツは、1954年に設立された日本写真機検査協会(JCII)にさかのぼります。
輸出検査法に基づきカメラの法定検査を行っていたJCIIは、1989年にカメラが検査項目から除外されたことをきっかけに、日本のカメラ産業発展を広く伝えるため、同年に日本カメラ博物館を開館しました。以降、写真作品の展示と保存を行うJCIIフォトサロン、映像関連図書の専門図書館JCIIライブラリーを開設し、カメラや写真に関する総合的な博物館施設として歩んでまいりました。
本展示は、開館30周年を記念し、当館が収蔵するカメラ、写真、図書資料を活用し、カメラと写真表現について紹介する特別企画展です。
2019年は、1839年にダゲレオタイプがフランスの特許を取得し、初めてカメラが市販されるようになってから180年にあたります。この間、写真家によってさまざまな写真表現が生まれ、多くの作品がのこされてきました。
写真表現の歴史は、写真作品の美学や撮影した写真家を中心に考えられることが多いのですが、実は機材の発達によるところも大きく、カメラの発展とともに表現手法も多様化してきました。
この特別展では、カメラ大国となった日本で写真表現と技術がいかに密接に関わってきたのか、作品とその背景にあるカメラ機材の歴史を、著名な写真家による作品とカメラ、関連書籍などを展示し、多岐にわたるエピソードとともに振り返ります。
また、展示に合わせ、ダゲレオタイプからデジタルカメラまでを網羅し、180年の歴史をもつ視覚技術を表現、機器、資料を合わせて概観できる、資料性が高く、楽しく読める手軽な書籍も販売いたします。
このほか、隣接するJCIIフォトサロンでは、30周年にちなんだ企画展の開催を予定しております。