フランスには、美術館・博物館などの「ハコモノ」を建てずに現代美術を収集する組織や制度がある。作品は学校・教会や国の施設に貸し出して展示するなど、身近な鑑賞の場を設けている。
ハコモノを建てず、現代美術を収集する公的団体の地方現代美術基金(FRAC)は、1980年代前半に設立、全国に22団体存在し、市などから助成を受け活動している。
また中央には、芸術家支援の目的でフランス革命期に設けられた、国立現代美術基金(FNAC)という国営の現代美術コレクションがあり、国立造形芸術センター(CNAP)が運営している。国内外の作品を収集しており、現在は9万8千点ほどに。オルセーなどの国立美術館をはじめ、展示施設や自治体に無料で貸し出している。
どちらも活躍中の芸術家の作品を収集しており、創作支援を目的としているという。
発信:
asahi.com「収集が主、美術館は不要 現代作家を支援する仏の2基金」(10/13)