左から、展覧会特別顧問の辻惟雄氏(美術史家)と、展覧会監修の山下裕二氏(明治学院大教授)。中央は本展で初公開となる、(左)長沢芦雪《猿猴弄柿図》と、(右)伊藤若冲《梔子雄鶏図》
美術史家の辻惟雄氏が、1970年に著した「奇想の系譜」で取り上げた画家らの代表作で構成する展覧会が開催される事となり、2018年10月29日(月)、東京・中央区の観世能楽堂で報道発表会が開催された。
「奇想の系譜」は、当時まだ30代後半の新進気鋭の学者であった辻氏が、江戸時代における突出した個性を発揮した画家の系譜をたどった書籍。江戸時代絵画史では傍流ともいえる画家たちに焦点をあてたが、半世紀近く立った現在では、これらの画家たちは現代に通じる革新性が認められ、展覧会等でも大いに人気を博している。
展覧会では辻惟雄氏が特別顧問を務め、辻氏の教え子でもある山下裕二氏(明治学院大教授)が全体を監修。「奇想の系譜」で取り上げられた岩佐又兵衛、狩野山雪、伊藤若冲、曽我蕭白、長沢芦雪、歌川国芳に、白隠慧鶴、鈴木其一を加えた8名をピックアップ。それぞれの画家の作品を厳選し、自由で斬新な個性を発揮した画家の系譜を辿る。
この日の報道発表会では、展覧会に出陳する伊藤若冲《梔子雄鶏図》と長沢芦雪《猿猴弄柿図》も公開。過去の目録などで存在は知られていたが、展覧会での公開は初めてとなる。
他に新発見の作品や、初めて里帰りする作品も含め名品を一堂に会し、江戸絵画の新たな魅力に迫る。
「奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド」は2019年2月9日(土)~4月7日(日)、東京都美術館で開催。観覧料は当日券が一般 1,600円、大学生・専門学校生 1,300円、高校生 800円、65歳以上 1,000円。各200円引きの前売券は、2019年12月4日(火)から発売。早割ペアチケット(2枚セット 2,400円)、新・北斎×奇想の系譜セット券(2,800円)、3種のグッズセット券(2,500円、5,500円、2,800円)は発売中。
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