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    レポート
    山口小夜子 未来を着る人
    東京都現代美術館 | 東京都
    トップ・モデルの軌跡と、実験的なクリエイション
    1970年代初頭からアジア人初のトップ・モデルとして一世を風靡した山口小夜子(やまぐちさよこ:1949-2007)。活躍の軌跡を辿るとともに、彼女の身辺で活動したアーティストによる新作インスタレーションを紹介する企画展です。
    Section2「美をかたちに ─ 資生堂と小夜子」
    小夜子のブレインルーム
    Section1「時代とともに ─ トップモデルとしての小夜子」
    Section2「美をかたちに ─ 資生堂と小夜子」
    Section2「美をかたちに ─ 資生堂と小夜子」
    写真家 横須賀功光
    下村一喜
    森村泰昌
    山口小夜子×生西康典×掛川康典《夢よりも少し長い間》

    おかっぱ頭に、いかにも日本風な切れ長の目。山口小夜子は、東洋の美を体現するモデルの草分け的な存在でした。


    服飾学校の授業の延長からモデルとしての活動をはじめ、本格デビューの翌72年にパリ・コレクションに出演。74年にはニューズウィーク誌に「世界の4人の新しいトップモデル」として紹介されるなど、あっという間にスターへの階段を駆け上りました。


    会場は山口小夜子の遺品を集めた「小夜子のブレインルーム」から。続いてファッション誌の記事などで、世界中を席巻した小夜子の活躍を辿ります。


    Section1「時代とともに ─ トップモデルとしての小夜子」


    1973年から1986年まで、資生堂と専属契約を結んでいた小夜子。鮮烈な印象の広告類は、記憶に残っている方も多いのではないでしょうか。


    小夜子を撮り続けた写真家の横須賀功光、横須賀と組んだアートディレクターの中村誠らによるクリエイションは、「日本ならではの美」という新しい価値を示しました。


    Section2「美をかたちに ─ 資生堂と小夜子」


    華々しい活躍のためモデルとしてのイメージが強い小夜子ですが、実は舞台や映画女優としての活動もごく初期から行っています。さらに舞踏やダンスまで、活動の幅を広げていました。


    また、クリエイターとしても、舞台の意匠などを数多く担当。もともと服飾学校で学んでいたという事もあって衣裳デザインも手掛けており、会場にはスケッチなどが「小夜子のアトリエ」として紹介されています。


    Section3「新たな舞台へ ─ 演じる、舞う、着せる小夜子」


    新しいものに対する感受性が強かった小夜子。晩年の数年間は、若い表現者たちとともにファッション、音楽、映像、演劇、朗読、パフォーマンス、ダンスなどが混在する実験的な試みを行っていました。


    最終章では小夜子の21世紀の活動を振り返るとともに、小夜子の周辺にいたアーティストがによる、小夜子に捧げる新作インスタレーションが紹介されています。


    Section4「オルタナティブな未来へ ─ 21世紀の小夜子」


    美しい会場構成も含め、デザイン好きな人の関心を集めそうな展覧会。公式図録「山口小夜子 未来を着る人」は一般書籍としても発売されます。

    [ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2015年4月10日 ]


    山口小夜子 未来を着る人山口小夜子 未来を着る人

    東京都現代美術館編 (編集)

    河出書房新社
    ¥ 2,916

    会場
    会期
    2015年4月11日(土)~6月28日(日)
    会期終了
    開館時間
    10:00~18:00(展示室入場は閉館の30分前まで)
    休館日
    月曜日休館 ただし5月4日(月祝)は開館、5月7日(木)休館
    住所
    東京都江東区三好4-1-1
    電話 03-5245-4111(代)
    公式サイト http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/sayokoyamaguchi.html
    料金
    一般1,200円(960円)
    大学・専門学校生・65歳以上900円(720円)
    中高生600円(480円)
    小学生以下無料(保護者の同伴が必要です)

    ※( )内は20名以上の団体料金 ※身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方と、その付き添いの方(2名まで)は無料です。 
    展覧会詳細 山口小夜子 未来を着る人 詳細情報
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