万物の根幹をなす物質、元素。私たち人間も、地球も、太陽も、身の回りにあるものすべてに元素は存在します。
ふだんはあまり意識しない元素を、身近に感じてもらうように企画されたのがこの展覧会。現在まで知られている118種類の元素全てについて、純粋な単体をできる限り展示するとともに、その元素が含まれる身の回りの品々を展示しています。聞いたことが無い元素も、意外なものに含まれていることが分かります。
原子番号58番「セリウム」。あまり馴染みがないように思いますが…展覧会の構成はプロローグからはじまって、ZONE1~4まで。メインはZONE3で、ここで全ての元素が展示されています。
ZONE3にはさまざまなテーマ展示がありますが、イチオシは元素体重計。体重計に乗ると、自分の体にある主要な元素の重さが表示されます。実は身体で一番多いのは、酸素。体重の61%は酸素で、ついで炭素、水素の順です。
元素体重計他にも体験型の展示が多く、特に金属の比較は小さな子どもにも分かりやすそうです。
金属の重さ比べや、手触りの違い、叩いた時の音の違いを体験することができます。
金属を鳴らしてみよう後半では、ニュースで話題のレアメタルとレアアースについても特集されています。
レアメタルは鉄や銅などの“ベースメタル”や、金や銀などの貴金属以外の金属。流通量は少ないですが、多くの産業で不可欠です。
レアアース(希土類)は、ハイテク製品に欠かせない素材の主成分。資源の確保については大きな関心を呼んでいます。
レアメタルとレアアース展覧会のレポートとしては補足的ですが、特筆しておきたいのが本展のテーマソング「ふしぎなげんそのうた」。1から118の元素を覚えられる「21世紀テッパンの周期表攻略ソング」で、現役高校生・中学生5人組みの“Dream5”が歌って踊ります。
ドライブ感あるノリノリのリズムは、我が家の子ども(小学生と中学生)にも大人気。あっという間に118元素を丸暗記しちゃいそうな勢いです。(取材:2012年7月20日)