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    レポート
    2013年NHK大河ドラマ 特別展 「八重の桜」
    【2025年度中まで全館休館予定】東京都江戸東京博物館 | 東京都
    大河のおともに、展覧会図録を
    会津出身の新島八重を綾瀬はるかさん主演で描く、今年の大河ドラマ「八重の桜」。夫である新島襄が、その気高い生き様を「ハンサム」と評した八重の生涯を辿ります。
    第4章「古都復興 ―覚馬と襄―」。会場は5章構成
    会津藩主松平容保の肖像写真と、奥は容保所要の鼓や煙草盆など
    会津藩祖保科正之の太刀を儀式用の拵に直したもの
    孝明天皇の信頼が厚かった容保。天皇が内密に送った宸翰(天皇直筆の書簡)と、御製(天皇の和歌)
    八重も使ったゲベール銃(上)とスペンサー銃
    八重が明治時代に作った手芸品。裏には「Yaye Neesima」と何度も書き込みがある
    新島旧邸の居室を再現
    落城から60年後、京都に集った会津の人々
    会場入口
    毎年恒例となった、江戸東京博物館の大河ドラマ特別展、今回は5章構成です。

    1~2章では、八重が生まれた会津や、最後の会津藩主となった松平容保(かたもり)らを紹介。現在の放送はこのあたりです。ドラマで容保が読み上げた「大君の義…」ではじまる会津藩の掟「家訓(かきん)」や、孝明天皇から授かった御宸翰(ごしんかん:直筆の手紙)なども展示されています。


    第2章「幕末の京都」

    大政奉還の後、圧倒的な戦力で奥州へと兵を進めた新政府軍に会津藩は抵抗。慶応4(1868)年8月23日、鶴ヶ城で籠城戦がはじまります。

    八重は亡くなった弟・三郎の着物を着て、7連発の最新式スペンサー銃を手に奮戦しますが、9月22日に会津藩は降伏。八重は城の白壁に笄(こうがい:髪結いの用具)で無念の和歌を刻んだと伝えられています。


    第3章「会津籠城」

    そして時代は明治へ。新たな時代の京都府のブレーンとして登用されたのが、会津藩を代表する知識人だった八重の兄、山本覚馬でした。

    八重は覚馬を頼って京都へ移り、キリスト教主義学校設立を目指していた新島襄と結婚。二人はとても仲が良かったと同時に、当時としては珍しく精神的にも対等な関係でした。会場では外国産の調度類に囲まれていた二人の暮らしが再現されています。

    夫、襄の没後も、八重は日本赤十字社で活躍。その自立した精神と社会に向けた暖かい眼差しが「ハンサム」と評された所以です。


    第4章「古都復興 ―覚馬と襄―」

    展覧会のエピローグは、会津人にとって忘れられない写真です。昭和3(1928)年、容保の孫にあたる節子(勢津子)が、昭和天皇の皇弟である秩父宮雍仁親王に嫁いだのです。鶴ヶ城開場からちょうど60年、逆賊・朝敵と蔑まれてきた会津の人々がついに復権した瞬間でした。

    京都守護職だった容保が本陣とした黒谷に集まった会津の人々の中に、83歳になった八重の姿も。闇の中から浮かび上がるように、壁一面の写真に順番に光があたる演出は感動的です。


    エピローグの演出

    八重はこの写真の4年後に永眠。幕末から昭和まで生き抜いた、激動の人生でした。

    もちろんドラマと史実は異なる部分もありますが、実物資料を目の当たりにすると、ドラマ鑑賞の楽しみも深まることは請け合い。歴史ファンなら図録を読み進めるだけでも涙腺がゆるみそうです。(取材:2013年3月11日)


    料金一般当日:1,300円
     → チケットのお求めはお出かけ前にicon

     
    会場
    会期
    2013年3月12日(火)~5月6日(月・休)
    会期終了
    開館時間
    9:30~17:30
    ※入館は閉館の30分前まで。
    休館日
    毎週月曜日(月曜日が祝日または振替休日の場合はその翌日)、年末年始(年始臨時開館あり)
    住所
    東京都墨田区横網1-4-1
    電話 03-3626-9974(代表)
    公式サイト http://www.edo-tokyo-museum.or.jp
    料金
    【一般】
    1,300円(1,040円)《前売券》1,100円
    【大学生・専門学校生】
    1,040円(830円)《前売券》840円
    【高校生・65歳以上】
    650円(520円)《前売券》450円
    ※中学生以下は無料
    ※【前売券は2013年1月11日(金)より3月11日(月)まで。】
    ※( )内は20名以上の団体料金
    ※次の場合は観覧料が無料です。中学生以下、身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方と、その付き添いの方(2名まで)。
    展覧会詳細 2013年NHK大河ドラマ 特別展 「八重の桜」 詳細情報
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