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    レポート
    フランス印象派の陶磁器 1866-1886 ─ ジャポニスムの成熟 ─
    パナソニック汐留美術館 | 東京都
    陶磁器にも華開いた印象派、日本初紹介
    モネ、ドガ、ルノワールらが1874年に開催したグループ展。後に皮肉をこめて「印象派」と名付けられたグループが、近代絵画において大きな足跡を残した事は良く知られていますが、同じころ、陶芸の世界でも革新的な陶磁器が作られはじめていました。
    バルボティーヌ 草花燕図水注
    第1部「テーブルウエアの大革命! ─ フェリックス・ブラックモンの《ルソー》シリーズとジュール・ヴィエイヤール工房」
    テーブルセッティングは撮影可能です
    《日本の題材》シリーズ(《13の日本の美》シリーズ)
    《散る薔薇》シリーズ
    第3部「ファイアンス陶器から「印象派の陶磁器」 テラコッタへ-アビランド社オートゥイユ工房」
    第3部「ファイアンス陶器から「印象派の陶磁器」 テラコッタへ-アビランド社オートゥイユ工房」
    (右)バルボティーヌ 中世風女性図大皿
    第4-1「炻器・新しい素材への新しいアプローチ ─ アビランド社ブロメ通り工房」
    印象派は日本で最も人気がある西洋絵画ですが、「印象派の陶磁器」は初耳の方も多いのではないでしょうか。

    パリでは第1回印象派展から100年後の1974年に開催された「セラミック・インプレッショニスト(Céramique Impressionniste)」展で、印象派絵画のような筆致で装飾された陶磁器群が「印象派の陶磁器」と呼ばれ、その高い芸術性に注目が集まりましたが、日本で系統的に紹介されるのは初めての機会となります。


    テーブルセッティングのコーナーは、一般の方も撮影可能です。

    会場は4部構成。一番の見どころは3部の「ファイアンス陶器から『印象派の陶磁器』 テラコッタへ-アビランド社オートゥイユ工房」で、画家がキャンヴァスに描くように鮮やかな絵付が施された作品が並びます。

    こちらは、テラコッタの上から泥しょう(スリップ)を掛ける「バルボティーヌ」という技法を用いたもの。装飾図案を担当する芸術家たちは、印象派の絵画だけでなく日本の版画などからも想を得て、次々に美しいテーブルウェアを生み出していきました。


    3部「ファイアンス陶器から『印象派の陶磁器』 テラコッタへ-アビランド社オートゥイユ工房」

    展覧会のご案内とは少し外れますが、ぜひ注目していただきたいのが会場の入口。壁面とレリーフに映し出される映像は、パナソニック株式会社 エコソリューションズ社による照明機能と映像投影機能を組み合わせた「Space Player(スペース プレーヤー)」による演出です。


    会場入口の美しい演出も必見です

    会場にはモネやルノワールといった印象派の絵画も展示されております。あわせてお楽しみください。

    巡回展の本展は、滋賀展、山口展、岡山展と続いて、パナソニック 汐留ミュージアムで4会場目。東京展の後には岐阜県現代陶芸美術館(2014年7月5日~8月24日)に巡回します。
    [ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2014年4月4日 ]

    フィガロブックス パリの雑貨とアンティーク。

    フィガロジャポン編集部 (編集)

    阪急コミュニケーションズ
    ¥ 1,728

     
    会場
    会期
    2014年4月5日(土)~6月22日(日)
    会期終了
    開館時間
    10:00~18:00(入館は17:30まで)
    休館日
    水曜日休館
    住所
    東京都港区東新橋1-5-1パナソニック東京汐留ビル4階
    電話 03-5777-8600(ハローダイヤル)
    公式サイト http://panasonic.co.jp/es/museum/
    料金
    一般 800円/大学生 600円/中・高校生 200円/小学生以下 無料/」65歳以上の方:700円 (年齢のわかるものをご提示ください)
    ※20名以上の団体:各100円引(65歳以上の方は除く)
    ※障がい者手帳をご提示の方、および付添者1名まで:無料
    展覧会詳細 フランス印象派の陶磁器 1866-1886 ─ ジャポニスムの成熟 ─ 詳細情報
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