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    レポート
    ヨコハマトリエンナーレ2014
    横浜美術館 | 神奈川県
    「忘却めぐり」の旅へ
    横浜市で3年に一度行われる現代アートの国際展「ヨコハマトリエンナーレ2014」がいよいよ開幕。5回目の今回はアーティスティック・ディレクターに森村泰昌が就任、国内外から65組79名の作家が参加しました。
    マイケル・ランディ《アート・ビン》に投棄された、森村泰昌の作品
    ヴィム・デルボア《低床トレーラー》2007
    釜ヶ崎芸術大学《それは、わしが飯を食うことより大事か?》2014
    (手前)福岡道雄《飛ばねばよかった》1965-66
    グレゴール・シュナイダー《ジャーマン・アンクスト》2014
    (左から)エドワード&ナンシー・キーンホルツ《ビッグ・ダブル・クロス》1987-89 / Moe Nai Ko To Ba 2014
    Temporary Foundation《法と星座》2014
    やなぎみわ《演劇公演「日輪の翼」のための移動舞台車》2014
    新港ピア(新港ふ頭展示施設)会場
    2001年から開催されている横浜トリエンナーレ、今回は「華氏451の芸術:世界の中心には忘却の海がある」のタイトルで、横浜美術館と新港ピア(新港ふ頭展示施設)を主会場に開催されます。

    展覧会タイトルは、1953年に刊行されたレイ・ブラッドベリのSF小説「華氏451度」から。会場全体は2つの序章と11の挿話で構成され、「膨大な数の忘れものに思いを馳せる旅」(オフィシャルガイドブックから)に誘います。


    横浜美術館での展示

    横浜美術館エントランスホールの巨大な透明の箱は、英国のマイケル・ランディによる《アート・ビン》。「芸術のためのゴミ箱」で、創造活動の裏にあるさまざまな失敗を投棄し、ふたたび創造的行為に転換するというコンセプトです。

    開幕前日の内覧会では森村泰昌をはじめ、展覧会参加作家やスペシャルサポーターらが順に作品を投棄。会期中にも投棄イベントは継続して行われ、自分の美術作品を投棄する参加者も募集しています(事前申し込みが必要です)。


    マイケル・ランディ《アート・ビン》への投棄イベント

    「横浜トリエンナーレ2008」の主会場として、横浜港近くに整備された新港ピア(新港ふ頭展示施設)は、2カ所目の主会場。

    オープンで広々とした倉庫型施設の特性を活かし、規模が大きい作品が数多く展示されています。


    新港ピア

    中でも巨大な作品が、やなぎみわの《演劇公演「日輪の翼」のための移動舞台車》。中上健次の原作による演劇の舞台として、台湾で制作されたトレーラーを改造した移動舞台車です。

    台湾では寺の祭り、カラオケ大会、選挙運動などで「移動舞台車」が使われており、この作品はやなぎみわが京都、山形、台北、雲林と移動しながら制作。最後に横浜で仕上げられました。

    車から舞台への大変形は、トランスフォーマーばりの豪快さ。報道内覧会では記念公演としてポールダンスも披露されました。

    横浜美術館と新港ピア(新港ふ頭展示施設)の主会場だけでなく、「BankART Studio NYK」「初黄・日ノ出町地区」「ヨコハマ創造都市センター(YCC)」「象の鼻テラス」「急な坂スタジオ」の5カ所も「創造界隈拠点」として多彩なアートプログラムを開催。会期中は主会場の2施設と各エリアを結ぶ無料バスも運行されます(12:00~19:00、15~20分間隔)。

    イベントやプロジェクトも数多く行われますので、公式サイトでご確認の上お出かけ下さい。
    [ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2014年7月31日 ]

    ※Installation view of Yokohama Triennale 2014

    ヨコハマトリエンナーレ2014公式ハンドブック

    マガジンハウス (編集)

    マガジンハウス
    ¥ 1,000

    料金一般当日:1,800円
     → チケットのお求めはお出かけ前にicon


    ■ヨコハマトリエンナーレ に関するツイート


     
    会場
    横浜美術館、新港ピア(新港ふ頭展示施設)
    会期
    2014年8月1日(金)~11月3日(月・祝)
    会期終了
    開館時間
    10:00~18:00
    (入館は閉館の30分前まで)
    休館日
    第1・3木曜日(8/7,8/21,9/4,9/18,10/2,10/16,計6日間)
    住所
    横浜美術館 神奈川県横浜市西区みなとみらい3-4-1
    新港ピア(新港ふ頭展示施設) 横浜市中区新港2-5
    電話 03-5777-8600(ハローダイヤル)
    公式サイト http://www.yokohamatriennale.jp/
    料金
    連携セット券(※)
    ヨコハマトリエンナーレ2014+創造界隈拠点連携プログラム[BankART Life IV/黄金町バザール2014]
    一般 2,400(2,000)円/大学・専門学校生 1,800(1,500)円/高校生 1,400(1,100)円

    ヨコハマトリエンナーレ2014単体券
    一般1,800(1,400)円/大学・専門学校生 1,200(900)円/高校生 800(500)円
    ※連携セット券は、ヨコハマトリエンナーレ2014と創造界隈拠点連携プログラム「BankART Life IV」及び「黄金町バザール2014」にご入場いただけるお得なセット券。各連携会場で会期中有効のフリーパスと引き換えます。

    ・ヨコハマトリエンナーレ2014チケットは、1会場1日有効
    ・中学生以下、障害者手帳をお持ちの方とその介護者1名は無料
    ・会場で20名以上同一券種の当日券購入の場合、それぞれ200円引きとなります
    展覧会詳細 ヨコハマトリエンナーレ2014 詳細情報
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