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河鍋家伝来・河鍋暁斎記念美術館所蔵 暁斎・暁翠伝

■画鬼も、画鬼の娘も
【会期終了】 伝統的な狩野派の技術に加え、新時代に相応しい技法も身に着け、生前から高い人気を誇った河鍋暁斎(きょうさい:1831-1889)。幼少期から父に学んだ高い画力で、明治から昭和まで活躍した長女・暁翠(きょうすい:1868-1935)。「画鬼」(暁斎は、こう称されました)と「画鬼の娘」による注目の共演、東京富士美術館で開催中です。
近年、大きな展覧会が相次いでいる河鍋暁斎。このコーナーでも「画鬼・暁斎 ─ KYOSAI」(2015年)、「ゴールドマン コレクション これぞ暁斎!」(2017年)など、何度もご紹介しています。

本展は、河鍋暁斎記念美術館(埼玉県蕨市)の所蔵作品を主とした企画展。同館は暁斎の曾孫である河鍋楠美氏が1997年に開設。楠美氏は、祖母にあたる暁翠にかわいがってもらった記憶があるといいます。

会場ではプロローグで国芳(暁斎の師)などを紹介した後、まずは暁斎の作品から。美人、風俗、物語、幽霊、動物、風景、そして戯画と、まさに何でも描いた暁斎。バラエティ豊かな作品が並びます。

暁斎は日本での人気もさることながら、当時から海外で高く評価された事も特徴的。明治初期に来日し、生前の暁斎と交流した多くの外国人が、その力量を賞賛しています。


暁斎の作品

後半は暁翠です。暁斎が数え38歳の時に、三番目の妻との間に誕生しました。幼少期より父の英才教育を受けた暁翠は、数え17歳でデビュー。女性ならではといえる柔らかな表現で、美人画や童子図を得意としましたが、物語や風俗、能・狂言、動物など、他のジャンルも積極的にこなしました。珍しいのは戯画。女流画家が戯画を描くのは異例といえます。

あまり知られていないのが、教育者としての暁翠の姿。暁翠は、日本で初めて開設された女子の美術学校(現・女子美術大学)において、開校翌年に日本画教授に就任しました。教え子のひとりである山脇敏子は、後年ファッションの道に進み、山脇服飾美術学院(現・山脇美術専門学校)を設立。教育者としての暁翠の流れは、脈々と息づいています。


暁翠の作品

河鍋家に伝わる画稿や下絵を、数多く所蔵する河鍋暁斎記念美術館。「良い作品は残っていない」と河鍋楠美館長は謙遜しますが、創作のプロセスに触れられるのは魅力的です。もちろん、本画も優れた作品が数多く出展中。会期中に展示替えがありますので、ご注意ください。

[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2018年3月29日 ]

※写真の作品は河鍋暁斎記念美術館蔵と、一部個人蔵



■暁斎・暁翠伝 に関するツイート


 
会場東京富士美術館
開催期間【前期】4月1日(日)〜5月13日(日)/【後期】5月15日(火)〜6月24日(日)
所在地 東京都八王子市谷野町492-1
TEL : 042-691-4511
HP : http://www.fujibi.or.jp/
展覧会詳細へ 河鍋家伝来・河鍋暁斎記念美術館所蔵 暁斎・暁翠伝 詳細情報
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