インターネットミュージアム
美術館・博物館・イベント・展覧会 インターネットミュージアム
  インターネットミュージアム  >  取材レポート  >  プーシキン美術館展 ─ 旅するフランス風景画

プーシキン美術館展 ─ 旅するフランス風景画

■風景画の歩みを展観
【会期終了】 モスクワのプーシキン美術館から、17世紀から20世紀の風景画65点が来日。風景画というジャンルの成立から、想像による風景画が描かれるまで、フランス近代風景画の歩みを総覧。印象派の誕生前夜、26歳のモネが描いた《草上の昼食》は初来日です。
美しい風景を絵にする。現在ではごく一般的な行為ですが、18世紀の後半までは、そんなことをする画家はいませんでした。

それまでの画家が描いてきたのは、宗教や神話、歴史、王侯貴族の肖像など。主題を引き立てるための背景として描かれていた風景が、17世紀のオランダで「風景画」として独立し、フランスの画家たちにも広がっていきました。

19世紀になって市民階級が伸長してくると、風景画の世界も変化します。都市で暮らす市民にとって、無名の農民が暮らす農村の風景画は憧れの対象。バルビゾン派の画家たちは、分かりやすい題材を、手頃なサイズで描きました。


第1章「近代風景画の源流」、第2章「自然への賛美」

1853年、ジョルジュ=ウジェーヌ・オスマンがセーヌ県知事に就任。彼が辣腕をふるった「パリ大改造」により、パリは近代都市として生まれ変わりました。

この時期に整備されたパリ環状鉄道(1850~60年代に敷設)、三連のサン=ミシェル橋(1857年建造)など、近代化したパリの風景を多くの画家が描いています。

中産階級が余暇として郊外に出かけるようになると、画家たちも戸外にカンヴァスを持ち出します。このころに開発されたチューブ入り絵具も、画家の活動を後押ししました。

クロード・モネの《草上の昼食》は、パリ郊外のフォンテーヌブローの森で描かれた作品。モネはサロンに送る大作として着手しましたが、結局未完に(その作品はオルセー美術館蔵)。プーシキン版の《草上の昼食》は最終下絵として描かれ、大作が未完に終わった後に、手を加えて完成したもの、と位置づけられています。

オルセー版《草上の昼食》は後年に切断された事もあり、描かれているエリアはプーシキン版の方が広く、細部には謎めいた描写も。レアリスムから印象派へ向かうモネによる、興味深い作品です。


第3章「大都市パリの風景画」、第4章「パリ近郊 ── 身近な自然へのまなざし」

鉄道が発達すると、風景画の世界も拡大します。パリの画家たちはフランス中部から南フランスまで足を伸ばし、高低差がある地形、地中海のまばゆい光などが創作意欲を刺激しました。

南仏プロヴァンスでサント=ヴィクトワール山を描いたセザンヌ。スペインとの国境に近いコリウールには、ドランとマティスが滞在し、この地でフォーヴィスムが誕生しました。

万国博覧会で異国の文化がもたらされると、画家たちの関心は海の向こうまで広がりました。

ゴーガンは熱帯への想いを募らせ、フランスの植民地だったタヒチへ。ルソーは現地にこそ行きませんでしたが、想像を膨らませてジャングルの風景を描いています。


第5章「南へ ── 新たな光と風景」、第6章「海を渡って / 想像の世界」

モネをはじめロラン、ブーシェ、コロー、ルノワール、セザンヌ、ゴーガン、ルソーと、西洋画好きにはたまらない豪華なラインナップです。東京展の後に、大阪に巡回します(国立国際美術館:7/21~10/14)

[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2018年4月13日 ]


料金一般当日:1,600円
 → チケットのお求めはお出かけ前にicon

■プーキシン美術館 に関するツイート


 
会場東京都美術館
開催期間2018年4月14日(土)~7月8日(日)
所在地 東京都台東区上野公園8-36
TEL : 03-3823-6921
HP : http://pushkin2018.jp
展覧会詳細へ プーシキン美術館展 ─ 旅するフランス風景画 詳細情報
取材レポート
東京ステーションギャラリー「メスキータ」
メスキータ
森美術館「塩田千春展:魂がふるえる」
塩田千春
江戸東京博物館「江戸のスポーツと東京オリンピック」
江戸のスポーツと…
国立科学博物館「特別展 「恐竜博 2019」
恐竜博 2019
国立新美術館「ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」
ウィーン・モダン
東京国立博物館「特別企画 奈良大和四寺のみほとけ」
奈良大和四寺
小田原文学館「「坂口安吾」ができるまで」
「坂口安吾」展
渋谷区立松濤美術館「華めく洋食器 大倉陶園100年の歴史と文化」
大倉陶園100年
千葉市美術館「没後60年 北大路魯山人 古典復興 ― 現代陶芸をひらく ―」
北大路魯山人
サントリー美術館「遊びの流儀 遊楽図の系譜」
遊びの流儀
東京都江戸東京博物館「発掘された日本列島2019」'
発掘された日本列島
国立新美術館「クリスチャン・ボルタンスキー ― Lifetime」
ボルタンスキー展
ちひろ美術館・東京「ショーン・タンの世界展 どこでもないどこかへ」'
ショーン・タン展
日本科学未来館「企画展「マンモス展」 その「生命」は蘇るのか」'
マンモス展
ホキ美術館「スペインの現代写実絵画
スペインの現代写実
静嘉堂文庫美術館「書物にみる海外交流の歴史~本が開いた異国の扉~」
[エリアレポート]
書物にみる海外交流
細見美術館「世界を変える美しい本 インド・タラブックスの挑戦」
[エリアレポート]
タラブックスの挑戦
国立新美術館「ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」
[エリアレポート]
ウィーン・モダン
三井記念美術館「日本の素朴絵 ― ゆるい、かわいい、たのしい美術 ―」
[エリアレポート]
日本の素朴絵
国立西洋美術館「国立西洋美術館開館60周年記念 松方コレクション展」
[エリアレポート]
松方コレクション展
入江泰吉記念奈良市写真美術館「石内都 布の来歴 ― ひろしまから」
[エリアレポート]
「石内都」展
第3回 インターネットミュージアム検定
ミュージアグッズのオンラインショップ ミュコレ
2019年の展覧会予定(東京・名古屋・大阪 近郊)
皇室がご覧になった展覧会 博物館・美術館の情報
テレビでミュージアム 博物館・美術館の情報
エリアレポート(読者による取材記事) 博物館・美術館の情報
ニュース
一覧
東日本大震災・ミュージアム関連情報サイト MUSEUM ACTION
イベント検索ランキング
特別展 「恐竜博 2019」 特別展「三国志」 ハプスブルク展−600年にわたる帝国コレクションの歴史 国立西洋美術館開館60周年記念 松方コレクション展
唐三彩 ― シルクロードの至宝 ― 福島復興祈念展「興福寺と会津」 メスキータ展 マリアノ・フォルチュニ 織りなすデザイン 展
博物館・美術館検索
ミュージアム干支コレクションアワード 干支コレクションアワード「猪」
グランプリは「ペッカリー(ヘソイノシシ)象形土偶」でした
ミュージアムキャラクターアワード2018 ミュージアムキャラクターアワード
2018、グランプリは
「雷切丸くん」でした
人気の展覧会 ブログパーツ アクセス数が多い展覧会を地域別にご紹介、ご自由にどうぞ。
刀剣乱舞(とうらぶ)に登場する刀たち 「刀剣乱舞-ONLINE-」に実装された刀、IM取材分をまとめました。
パートナーサイト 関連リンク集

             

博物館、美術館、展覧会の情報登録
博物館、美術館、展覧会に最適。広告のお問い合わせ
インターネットミュージアムへのお問い合わせ

Copyright(C)1996-2019 Internet Museum Office. All Rights Reserved.
ミュージアム・博物館・美術館の情報サイト[インターネットミュージアム]は、丹青グループが運営しています
協力/ (株)丹青研究所 、編集・制作/ (株)丹青社