インターネットミュージアム
美術館・博物館・イベント・展覧会 インターネットミュージアム
  インターネットミュージアム  >  取材レポート  >  明治150年記念 真明解・明治美術

明治150年記念 真明解・明治美術

■「美術」と「美術らしきもの」
ちょうど150年前の明治維新。政治システムはもちろん、市民の生活や文化まで大きく変化しました。それまでの日本に存在しなかった「美術」という概念が生まれたのもこの時期。多彩な展示品で「明治美術」を幅広く紹介する展覧会が、神奈川県立歴史博物館で開催中です。
1967年に開館した神奈川県立歴史博物館(当時は神奈川県立博物館)。改修工事による休館中に、開館50周年を迎えました。

館では以前から、幕末明治の横浜を中心に、西洋の美術に影響を受けた作品を収集してきました。本展はその成果を紹介する企画です。

展覧会は「序」と「結」の間に「写真と写実 ─ 二次元の挑戦 ─」「見世物から工芸へ ─ 三次元の挑戦 ─」「版と刷 ─ 印刷革命の鼓動 ─」の3章。絵画・立体・印刷という展開ですが、章ごとではなく、会場全体で明治という時代を感じさせる狙いです。

最初の展示室は、展覧会を象徴する作品からスタート。幕末明治最大の版元、大倉孫兵衞が自ら選んだ錦絵画帖は、本展初公開。明治浮世絵の重要資料です。

大きな展示室に進むと、展示ケースには膨大な作品が。「より多くの作品や資料を並べることで、多くのモノが響き合い、共鳴し合い、皆さまに明治という時代の力強さが伝わると信じている」(会場の説明パネルから)とあるように、出展総数は210件(前後期通じて)です。



五姓田派は、幕末から明治初期に活躍した絵師集団。「没後100年 五姓田義松 ─ 最後の天才 ─」展(2015年)でも注目を集めました。伝統技法と西洋絵画がミックスした、独特の作風です。

いわゆる「美術」の範疇に入らない作品が多数展示されているのも本展の特徴です。

パノラマ館は、日清・日露戦争期に流行した娯楽施設。人形と大壁画を配した仮設小屋で、周囲を見渡して楽しむ趣向。VRのリアル版、といえるでしょうか。

土産物としての知名度が高い鎌倉彫も、ルーツを辿れば鎌倉仏師。廃仏毀釈により仕事が減少した仏師により広まりました。

版画の章には地図も。内務省地理局の地図制作に関わった岩橋教章は、元は狩野派の絵師。それを踏まえて見ると、表現としての地図の美しさにも目が留まります。

展覧会の最後は、明治天皇の肖像がずらり。内田九一による公式の肖像写真を元に、明治天皇を頂点にした近代日本のイメージ発信には、多くの美術家が関わっています。

美術館ではない神奈川県立歴史博物館だからこそ開催できる、ユニークな展覧会です。美術とともに、幅広い「美術らしきもの」をお楽しみください。

なお本展は、無料のスマホアプリ「ポケット学芸員」での解説もあります。ナレーションは神奈川県内の高校の放送部員が担当、なかなか聞きやすいガイドでした。

[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2018年8月3日 ]

※会期中に展示替えがあります(前期:8/4~9/2 後期:9/4~9/30)


 
会場神奈川県立歴史博物館
開催期間2018年8月4日(土)~9月30日(日)
所在地 神奈川県横浜市中区南仲通5-60
TEL : 045-201-0926
HP : http://ch.kanagawa-museum.jp/
展覧会詳細へ 明治150年記念 真明解・明治美術 詳細情報
取材レポート
サントリー美術館「琉球 美の宝庫」
琉球 美の宝庫
東京都美術館「没後50年 藤田嗣治展」
藤田嗣治
三菱一号館美術館「ショーメ 時空を超える宝飾芸術の世界」
「ショーメ」展
国立西洋美術館「ミケランジェロと理想の身体」
ミケランジェロ
国立新美術館「ルーヴル美術館展 肖像芸術―人は人をどう表現してきたか」
ルーヴル 肖像芸術
東京国立博物館「特別展「縄文―1万年の美の鼓動」」
「縄文」展
神奈川県立歴史博物館「明治150年記念 真明解・明治美術」
真明解・明治美術
静嘉堂文庫美術館「─ 明治150年記念 ─ 明治からの贈り物」
明治からの贈り物
文豪・泉鏡花×球体関節人形~迷宮、神隠し、魔界の女~
泉鏡花×人形
平塚市美術館「金魚絵師 深堀隆介展 平成しんちう屋」
深堀隆介
太田記念美術館「落合芳幾」
落合芳幾
国立歴史民俗博物館「企画展示「ニッポンおみやげ博物誌」」
おみやげ博物誌
没後50年 河井寬次郎展 ―過去が咲いてゐる今、未来の蕾で一杯な今―
河井寬次郎展
東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館「巨匠たちのクレパス画展 ―日本近代から現代まで―」
クレパス画展
出光美術館「「江戸名所図屏風」と都市の華やぎ」
都市の華やぎ
千葉市美術館「木版画の神様 平塚運一展」
平塚運一
「森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボ ボーダレス」が開館
森ビル×チームラボ
「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館」がリニューアルオープン
岐阜かかみがはら
航空宇宙博物館
「川島小鳥写真展「つきのひかり あいのきざし」」
[エリアレポート]
「川島小鳥写真展」
「東京都美術館「没後50年 藤田嗣治展」」
[エリアレポート]
藤田嗣治
大阪歴史博物館 「明治維新150年NHK大河ドラマ特別展「西郷どん」」
[エリアレポート]
西郷どん
「ポーラ美術館「ルドン ひらかれた夢 ―幻想の世紀末から現代へ」」
[エリアレポート]
ルドンひらかれた夢
「ルーヴル美術館展 肖像芸術-人は人をどう表現してきたか」
[エリアレポート]
ルーヴル 肖像芸術
「ヴァンジ彫刻庭園美術館「須田悦弘 ミテクレマチス」」
[エリアレポート]
須田悦弘
第3回 インターネットミュージアム検定
ミュージアグッズのオンラインショップ ミュコレ
2018年の展覧会予定(東京近郊・大阪近郊) 博物館・美術館の情報
皇室がご覧になった展覧会 博物館・美術館の情報
テレビでミュージアム 博物館・美術館の情報
エリアレポート(読者による取材記事) 博物館・美術館の情報
ニュース
一覧
東日本大震災・ミュージアム関連情報サイト MUSEUM ACTION
イベント検索ランキング
生誕100年 いわさきちひろ、絵描きです。 フェルメール展 「江戸名所図屏風」と都市の華やぎ ルーヴル美術館展 肖像芸術―人は人をどう表現してきたか
生誕110年 田中一村展 縄文―1万年の美の鼓動 特別展 古代アンデス文明展 没後50年 藤田嗣治展
博物館・美術館検索
ミュージアム干支コレクションアワード 干支コレクションアワード「犬」
グランプリは 大和文華館 でした
人気の展覧会 ブログパーツ アクセス数が多い展覧会を地域別にご紹介、ご自由にどうぞ。
ミュージアムキャラクターアワード2018 ミュージアムキャラクターアワード
2018 スタート!!
刀剣乱舞(とうらぶ)に登場する刀たち 「刀剣乱舞-ONLINE-」に実装された刀、IM取材分をまとめました。
パートナーサイト 関連リンク集

             

博物館、美術館、展覧会の情報登録
博物館、美術館、展覧会に最適。広告のお問い合わせ
インターネットミュージアムへのお問い合わせ

Copyright(C)1996-2018 Internet Museum Office. All Rights Reserved.
ミュージアム・博物館・美術館の情報サイト[インターネットミュージアム]は、丹青グループが運営しています
協力/ (株)丹青研究所 、編集・制作/ (株)丹青社