インターネットミュージアム
美術館・博物館・イベント・展覧会 インターネットミュージアム
  インターネットミュージアム  >  取材レポート  >  ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道

ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道

■絵画、建築、デザイン…華麗なウィーン芸術の数々
【会期終了】 グスタフ・クリムト、エゴン・シーレ、オットー・ヴァーグナー…。1900年前後のウィーンには名だたる芸術家が登場し、煌びやかな独特の文化が栄えました。ウィーン世紀末をモダニズムへの過程として捉え直す展覧会が、国立新美術館で開催中です。
東京都美術館の「クリムト展」と1日違いで開幕した「ウィーン・モダン」展。前者が、画家クリムトとその周辺に焦点を当てているのに対し、本展は世紀末に至るまでのウィーンの歴史を、絵画や工芸だけでなく、建築、デザイン、インテリア、ファッションと、幅広く取り上げるのが特徴的です。

会場は、大きくは4章構成(それぞれに小章があります)。第1章は「啓蒙主義時代のウィーン」です。

古い慣習を刷新し、知性と社会の革新を目指した啓蒙主義の時代(18世紀中頃)。女帝マリア・テレジアの息子、皇帝ヨーゼフ2世はこの思想を強く支持しました。

貴族から特権を剥奪、カトリック以外の宗教も容認するなど、さまざまな改革を実行。自由な精神を持つ知識人が集ったウィーンは、ヨーロッパの文化的な中心に成長していきます。



第2章は「ビーダーマイアー時代のウィーン」。ナポレオン戦争が終わってから3月革命までが、ビーダーマイアー(1814/15~1848)。元は家具の様式を表しましたが、後にこの時代の生活様式全般を示す事となりました。

政治的な抑圧が強かった時代のため、絵画の主題は穏やかな風景画など。家具や日用品のデザインは実用的になり、モダニズムの規範になりました。

この時代、ウィーンは音楽の都としても発展しました。シューベルトは、この時代の作曲家。展示されている眼鏡は、寝るときもかけていたと伝わります(起きたらすぐに作曲できるように、という理由です)。

第3章は「リンク通りとウィーン」。皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の時代(1848-1916)に、ウィーンは近代都市に変貌します。

画家の頂点に君臨していたのが、ハンス・マカルト。上流階級から支持され、皇帝夫妻の銀婚式パレードの演出も手掛けました。クリムトもマカルトから大多きな影響を受けています。

第4章は「1900年―世紀末のウィーン」。現在のウィーンを印象づけているのが、この時期に活躍したオットー・ヴァーグナーによる建築です。中には実現しなかったプロジェクトもあり、模型や図面で紹介されています。

そして、ウィーン分離派。1897年にクリムトやカール・モル、コロマン・モーザーらにより結成されました。新しい表現を目指しましたが、その画風は一様ではなく、装飾的なクリムトに対し、モーザーはホドラーの影響下にあり、モルらは印象派に近い絵画を描いています。

展覧会のメインビジュアルは、クリムトによる《エミーリエ・フレーゲの肖像》。モデルのエミーリエは、クリムトが最も信頼を寄せた女性(弟の妻の妹)です。この作品は、一般の方も撮影可能。展覧会のメイン作品が撮影できるのは、珍しい試みです。

クリムト作品は、初期の原画や、素描類なども数多く展示。クリムトは日本の春画にも関心を寄せており、あからさまなポーズの女性を描いた素描もあります。

クリムトを敬愛し「銀のクリムト」を自称していたのがエゴン・シーレ。ただ、1910年頃からはクリムト様式から離れ、表現主義的な作風に移行していきます。

自画像や肖像画など油彩も並びますが、むしろ注目は素描。太くて力強い筆致にも関わらず、描き直しが無いその描写は、まさに天才的。28歳での夭折が惜しまれます。

ヨーロッパ有数の博物館でもあるウィーン・ミュージアムの改修工事に伴って、同館の主要作品がまとめて来日した本展。個人蔵などもあわせ、出展数は約400点という大ボリュームです(大阪展は約300点)。

東京展の後は大阪へ巡回。国立国際美術館で8/27~12/8に開催されます。

[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2019年4月23日 ]


料金一般当日:1,600円
 → チケットのお求めはお出かけ前にicon

 
会場国立新美術館 企画展示室 1E
開催期間2019年4月24日(水)~8月5日(月)
所在地 東京都港区六本木7-22-2
TEL : 03-5777-8600(ハローダイヤル)
HP : https://artexhibition.jp/wienmodern2019/
展覧会詳細へ ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道 詳細情報
第3回 インターネットミュージアム検定
ミュージアグッズのオンラインショップ ミュコレ
2019年の展覧会予定(東京・名古屋・大阪 近郊)
皇室がご覧になった展覧会 博物館・美術館の情報
テレビでミュージアム 博物館・美術館の情報
エリアレポート(読者による取材記事) 博物館・美術館の情報
ニュース
一覧
東日本大震災・ミュージアム関連情報サイト MUSEUM ACTION
イベント検索ランキング
特別展 「恐竜博 2019」 ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道 カラヴァッジョ展 ハプスブルク展−600年にわたる帝国コレクションの歴史
百花繚乱 ニッポン×ビジュツ展 奥の細道330年 芭蕉 コートールド美術館展 魅惑の印象派 没後90年記念 岸田劉生展
博物館・美術館検索
ミュージアムキャラクターアワード2018 ミュージアムキャラクターアワード
2019、グランプリは「つくぞう&つくみ」でした
ミュージアム干支コレクションアワード 干支コレクションアワード「猪」
グランプリは「ペッカリー(ヘソイノシシ)象形土偶」でした
人気の展覧会 ブログパーツ アクセス数が多い展覧会を地域別にご紹介、ご自由にどうぞ。
刀剣乱舞(とうらぶ)に登場する刀たち 「刀剣乱舞-ONLINE-」に実装された刀、IM取材分をまとめました。
パートナーサイト 関連リンク集

             

博物館、美術館、展覧会の情報登録
博物館、美術館、展覧会に最適。広告のお問い合わせ
インターネットミュージアムへのお問い合わせ

Copyright(C)1996-2019 Internet Museum Office. All Rights Reserved.
ミュージアム・博物館・美術館の情報サイト[インターネットミュージアム]は、丹青グループが運営しています
協力/ (株)丹青研究所 、編集・制作/ (株)丹青社