古代エジプトでは、人は死後に冥界の旅を経て、来世で復活すると考えられていました。「死者の書」は、死者が旅立つ際に守護の力を与える呪文集であり、未来へのガイドブックともいえるものです。
今回、初めて来日する「グリーンフィールド・パピルス」の長さは、なんと37m。紀元前950年~930年頃のパピルスで、女性神官の「死者の書」です。死後にミイラとなり、冥界の王オシリスの審判を経て永遠の生命を手に入れるまでが、様々な絵で記されます。展覧会では円弧状の壁面で、その全貌を展観する予定です。
その他にもミイラや棺、護符、装身具など約180点が来日。全4章で、古代エジプト人の死後の世界観と、来世へいたる旅を紹介していきます。
大英博物館にはすでに3度も行ったことがあるという、博物館好きの堺雅人さん。展覧会にあわせて制作させるNHKスペシャル「知られざる大英博物館」のナビゲーターも、堺さんが務めます。番組のために5月に大英博物館を訪れ、今回の展示物などを見る予定。記者会見でも、早くも楽しみで仕方が無いといった様子でした。
東京展の開催は10:00~22:00。森アーツセンターギャラリーの展覧会は遅い時間まで見られることで好評ですが、今回はさらに「ナイトミュージアム」も開催。会期中の金曜日は23:30まで見ることができるので、週末のデートにもオススメできそうです(最終入場は23:00)。
この夏、大きな注目を集めそうな「大英博物館 古代エジプト展」。東京展は森アーツセンターギャラリーで2012年7月7日(土)~9月17日(月・祝)、福岡展は福岡市美術館で2012年10月6日(土)~11月25日(日)です。(取材:2012年4月12日)
公式サイト:http://egypt2012.jp/