2022年夏、山種美術館では水をテーマとした涼やかな展覧会を開催いたします。
四方を海に囲まれ、湿潤な気候で降水量の多い日本では、水は身近な存在であり、古来、名所絵や山水画、物語絵など、さまざまな主題の中で描かれてきました。近代以降の日本画においても、海や湖、川や滝を題材とした風景画から、水辺の場面を描く歴史画まで、水が主要なモティーフとなった作品は時代やジャンルを問わず幅広く見いだせます。
本展では、海辺を舞台とし江戸時代に描かれた《源平合戦図》から、《名所江戸百景 大はしあたけの夕立》など雨を描いた名作で知られる歌川広重(1797-1858)の名所絵、高価な岩絵具・群青をふんだんに使って海を表現する川端龍子(1885-1966)の《黒潮》、画家の代名詞にもなっている千住博(1958- )の「滝」シリーズまで、水を印象的に描きだした優品の数々を展示いたします。
暑さ厳しき折、涼感にあふれた美術館の展示室で、日本の画家たちが描き出すさまざまな水のかたちをお楽しみいただき、涼しさとともに、水の恵みと自然の豊かさを感じていただける展覧会です。
※会期中、一部展示替えあり。
前期7/9(土)~8/14(日)、後期8/16(火)~9/25(日)
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