【主旨】
兵庫県は1995年に、「兵庫の貴重な自然-兵庫県版レッドデータブック(注1)-」を公表し、県に生息する野生動植物のほか、地形、地質、自然景観において、貴重性の程度の評価を行いました。その後、自然環境や野生生物の状況の変化や新たな知見の蓄積を反映させ、2003年には包括的な改訂が行われ、また2010年からは段階的な改訂が行われてきました。今回の企画展では、2017年に改訂された最新のレッドリスト(注2)から哺乳類・爬虫類・両生類・魚類に注目し、解説パネルや標本・模型を使って紹介します。また、2017年の改訂後に得られた新知見も紹介し、今後のレッドリストに関する提案も行います。
さらに本企画では、訪れた方々に絶滅危惧種(注3)についてより強く関心を持っていただくため、爬虫類、両生類、魚類のいくつかの種について生体(生きている個体)の展示も予定しています。関連セミナーも開催することで、兵庫県における野生動物の現状を、わかりやすく発信します。
(注1)レッドデータブックとは、レッドリストに掲載された種の詳細を記した出版物です。
(注2)レッドリストとは、絶滅危惧種や準絶滅危惧種などをまとめたリストです。
(注3)兵庫県版レッドリストでは、各種を絶滅や絶滅危惧種(Aランク、Bランク)、準絶滅危惧種(Cランク)などのカテゴリーで評価しています。
【実施概要】
日時:令和元年10月12日(土曜日)~令和2年1月5日(日曜日)10時00分~17時00分
※月曜日(祝日・休日の場合はその翌日)、および年末年始(12月28日~1月2日)は除く
場所:兵庫県立人と自然の博物館2階企画展示室
展示内容:絶滅やA~Cランクに含まれる種を中心に展示
申し込み:不要(関連セミナーによっては申し込み必要)
参加費:無料(入館の際に観覧料が必要、関連セミナーによっては有料)
対象:広く一般とします
【関連セミナー】
(1)オープンセミナー「ひょうごの貴重な生き物たち 第1回 哺乳類、爬虫類、両生類」
・日時:10月20日(日曜日)13時30分~15時30分
・場所:4階大セミナー室
・講師:前田喜四雄(奈良教育大学名誉教授・NPO法人東洋蝙蝠研究所理事長)、亀崎直樹(岡山理科大学教授・神戸市立須磨海浜水族園学術研究統括)、岡田純(NPO法人日本ハンザキ研究所理事長)、太田英利(兵庫県立大学教授・兵庫県立人と自然の博物館研究部長)
・参加費:無料(入館の際に観覧料が必要)
・申込:不要(当日受付)、先着100名(中学生以上)
(2)オープンセミナー「ひょうごの貴重な生き物たち 第2回 魚類」
・日時:11月4日(月曜日・祝日)13時30分~15時00分
・場所:4階中セミナー室
・講師:田中哲夫(元兵庫県立大学准教授・元兵庫県立人と自然の博物館主任研究員)、富永浩史(関西学院高等部)、高橋鉄美(兵庫県立大学教授・兵庫県立人と自然の博物館主任研究員)
・参加費:無料(入館の際に観覧料が必要)
・申込:不要(当日受付)、先着50名(中学生以上)
(3)ひとはくセミナー「ネズミ類の捕獲と計測」
・日時:10月19日(土曜日)14時00分~17時00分、10月20日(日曜日)9時00分~11時00分(全2回)
・場所:博物館内・深田公園
・講師:鈴木武(兵庫県立大学講師・兵庫県立人と自然の博物館研究員)
・参加費:500円
・申込:必要(10月1日(火曜日)締め切り、定員10名(中学生以上)
【担当】
兵庫県立人と自然の博物館 自然・環境マネジメント研究部 主任研究員 高橋鉄美