安藤祐実(あんどうゆみ)/大見真里佳(おおみまりか)
今回名古屋芸術大学日本画コース展では、ひとの中にある普遍性とその時代にしかみられない感情の揺らぎ方をそれぞれのテーマ、表現によって描き続ける作家を選出いたしました。この機会に 2 人の作品をぜひご覧ください。
<安藤祐実 作品について>
感情の表裏を同梱したような人物表現からは、心というものが喜怒哀楽それぞれの言葉で端的に言い表せない絡み合いの上、成立しているという事実を改めて強く知らされる。設定された画面に存在する植物や風景さえも、その主人公内面の欠片となって鑑賞者に届いてくる様だ。安らぎとそれに相反するものが平気で混在している、複雑で細やかな魅力がそこにはある。
<大見真里佳 作品について>
作品の表情からどこまでも穏やかな印象を受けるが、画面と対峙しているうちに、波一つない夜明けの湖面をみる時のような、吸い込まれそうになる憂いも感じる。描かれた人物には日々の騒めきや心揺さぶられる経験も体感しながら、なお静かな佇まいを保つ芯の強さがある。それが優しくかつ凛とした空気感となって私たちの目に映り、記憶として留められるのであろう。
名古屋芸術大学 美術領域主任教授 長谷川喜久
※作家それぞれ 180×630 ㎝の作品 1 点、135×73 ㎝の軸作品 1 点、他50号程度~SM サイズ
小作品まで 5 点ほど展示予定
■主催 名古屋芸術大学日本画コース
■企画 UNPEL GALLERY
■協賛 あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
【ギャラリートーク開催のお知らせ】
作 家:安藤祐実 / 大見真里佳
日 時:2024 年 5 月 4 日(土)14:00~